アザミ嬢のララバイ

アザミ嬢のララバイ

「アザミ嬢のララバイ」は、シンガーソングライター中島みゆきの記念すべきデビューシングルとして、1975年9月25日にキャニオン・レコード（AARD-VARKレーベル）からリリースされました(規格品番：AV-69)。

楽曲について

3/4拍子のワルツのリズムが印象的な楽曲です。歌詞は、少女の繊細な心情を独特の言葉で表現しており、聴く人の心に深く響きます。後に、1stアルバム『私の声が聞こえますか』には、アレンジの異なるアルバムバージョンが収録されました。

中島みゆきは、レコードデビュー前年の1972年に「フォーク音楽祭全国大会」へ出場。「あたし時々おもうの」で入賞を果たしており、その音源はライブ盤として発売されています。そのため、レコードデビューとプロデビューの時期は異なりますが、本作のリリースをもって本格的なデビューとみなされています。

リリース当時のエピソード

発売直前に、中島みゆきの父親が脳溢血で倒れ、昏睡状態に陥るという不幸に見舞われました。そのため、中島みゆき本人は本作の宣伝活動をすることができませんでした。

オリジナル7インチシングル盤の歌詞カードには、中島みゆきのプロフィールや、楽曲制作時の心境（「ララバイ」についての一言、「アザミ」についての一言）が綴られています。

また、本作は、後に数々の名曲を手がけることになる編曲家、船山基紀のデビュー作でもあります。

その後

リリースから31年後の2006年には、アルバム『ララバイSINGER』に収録された「ララバイSINGER」の中で、この曲のサビが引用されています。

2010年には、毎日放送で放映された深夜ドラマ『アザミ嬢のララバイ』のテーマ曲として使用され、再び注目を集めました。

2022年11月28日には、7インチシングル盤のジャケット画像を用いたデジタルダウンロード配信が開始されました。

テレビ番組での披露

1978年に「わかれうた」がヒットした際、『夜のヒットスタジオ』に出演し、「アザミ嬢のララバイ」と「わかれうた」の2曲を披露しました。

収録曲

1. アザミ嬢のララバイ
作詞・作曲：中島みゆき／編曲：船山基紀
2. さよならさよなら
作詞・作曲：中島みゆき／編曲：船山基紀

カバーバージョン

数多くのアーティストによってカバーされています。

内藤やす子（1976年、アルバム『すきま風』）
研ナオコ（1978年、アルバム『NAOKO VS MIYUKI (研ナオコ、中島みゆきを唄う)』）
柏原芳恵（1984年、アルバム『最愛』）
香西かおり（1992年、アルバム『綴織百景VOL.2 花』）
藤田恵美（2008年、アルバム『ココロの食卓 〜おかえり愛しき詩たち〜』）
清春（2019年、アルバム『Covers』）
工藤静香 (2021年、アルバム『青い炎』)

その他

テレビドラマ『探偵物語』第6話「失踪者の影」の挿入歌として使用。
テレビドラマ『あぶない刑事』第9話「迎撃」で、木の実ナナ演じる松村優子が口ずさむシーンで使用。
テレビドラマ『やすらぎの郷』第76話と第78話で、榊原アザミに関するシーンで使用。

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