ラリー・ジョンソン (アメリカンフットボール)

ラリー・ジョンソン：栄光と波乱のアメリカンフットボールRB

ラリー・ジョンソン（Larry Alphonso Johnson, Jr.、1979年11月19日生まれ）は、メリーランド州ラプラタ出身の元アメリカンフットボール選手です。ポジションはランニングバック（RB）でした。

大学時代

ジョンソンは、高校時代からその才能を発揮し、3年生の時には2159ヤードを走り、29タッチダウンを記録しました。その後、ペンシルベニア州立大学に進学し、4年生の2002年には平均7.7ヤードを獲得し、2000ヤード以上を走るという驚異的な記録を打ち立てました。この平均獲得ヤード数は、1983年のハイズマン賞受賞者であるマイク・ロウジャーのNCAA記録を更新するものでした。また、同年に彼は大学の1試合におけるラッシング記録を3度も塗り替えるという偉業を達成しました。

ハイズマン賞の投票では、カーソン・パーマー、ブラッド・バンクスに次いで3位となり、惜しくも受賞を逃しました。しかし、ドーク・ウォーカー賞、マックスウェル賞、ウォルター・キャンプ賞など、数々の賞を受賞し、大学での輝かしいキャリアを終えました。

NFLでの活躍

2003年のNFLドラフトで、ジョンソンはカンザスシティ・チーフスから1巡目全体27位で指名を受け、プロ入りを果たしました。チーフスでは、エースRBのプリースト・ホームズの負傷という状況の中、徐々に頭角を現し、2005年にはホームズの負傷離脱後、NFLトップのラッシングヤードを稼ぎました。シーズンを通して9試合連続で100ヤード以上を走り、プロボウルにも選出されました。

2006年には、ホームズに代わってチームのエースRBとなり、416回のキャリー（NFL記録）で1789ヤード（リーグ2位）を走りました。チームはプレーオフに進出しましたが、インディアナポリス・コルツに敗れました。この年もプロボウルに選出され、2年連続の選出となりました。

しかし、2007年には、トレーニングキャンプをホールドアウトし、シーズン中に大怪我を負い、故障者リスト入りするなど、苦難の時期を過ごしました。2008年には、チームの方針に不満を漏らし、出場停止処分を受けるなど、チームとの関係が悪化しました。

2009年には、ヘッドコーチのトッド・ヘイリーを批判したため、再び出場停止処分を受け、その後解雇されました。その後、シンシナティ・ベンガルズ、ワシントン・レッドスキンズ、マイアミ・ドルフィンズと契約しましたが、かつての輝きを取り戻すことはできませんでした。

人物像とフィールド外でのトラブル

ジョンソンは、父親との関係が非常に良好であり、彼の弟もペンシルベニア州立大学でWRとして活躍していました。また、ミュージックビデオに出演するなど、多才な一面も持っていました。

しかし、その一方で、彼はフィールド外でのトラブルも多く、ガールフレンドへの暴行やナイトクラブでの暴行などにより、複数回逮捕されています。これらの事件により、彼はNFLから出場停止処分を受けるなど、キャリアに大きな影を落としました。

まとめ

ラリー・ジョンソンは、大学時代に数々の記録を打ち立て、NFLでも一時エースRBとして活躍しましたが、度重なるトラブルにより、その才能を十分に発揮することができませんでした。彼のキャリアは、栄光と波乱に満ちたものでした。

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