ランサナ・コンテ

ランサナ・コンテ（Lansana Conté、1934年11月30日 - 2008年12月22日）は、ギニアの政治家であり、同国の大統領を務めた人物です。彼は首都コナクリ近郊で生まれ、民族的にはスースー族に属していました。

経歴

コンテは、ギニアがフランスの統治下にあった1955年にフランス軍に入隊しました。その後、アルジェリア独立戦争に従軍し、帰国後はギニア西部のボケ地区軍司令官に就任、大佐に任命されました。1984年4月3日、初代大統領セク・トゥーレが死去し、そのカリスマ性の喪失から政権の動揺が広がる中、コンテは無血クーデターを成功させ、大統領の座に就きました。

大統領就任後、コンテは幾度となく発生した反コンテ・クーデターを切り抜け、事実上の独裁与党であった統一進歩党を率いて長期政権を維持しました。1993年には、ギニア初の複数政党制による大統領選挙が実施され、コンテは51.7%の得票率で当選を果たしました。その後も再選を重ねましたが、健康問題の浮上や新たな反政府運動の兆しなどから、一時期は死亡説も流れましたが、彼はこれを自ら否定しました。

長期政権に対する内外からの批判を受けながらも、コンテは1998年と2003年の大統領選挙で再び当選しました。しかし、これらの選挙結果や彼の政治手法については、常に多くの議論が交わされました。

2005年1月には、コナクリ市内を走行中のコンテの車列に対して発砲事件が発生し、ギニアの政情不安が表面化しました。また、2006年1月に発生したストライキの際には、コンテは労働組合との間で和解に持ち込むことに成功しましたが、この過程で強権的な政治手法が揺らぎかねない状況となり、彼が従来得てきた政治的な求心力の低下が懸念される事態となりました。ストライキが解消された後も治安の悪化が深刻化したため、翌2月には戒厳令が敷かれ、国内の引き締めが図られました。

2008年12月22日、国営テレビを通じてコンテの死去が発表されました。死因は明らかにされていません。憲法の規定に基づき、国民議会議長のアブバカル・ソンパレが暫定大統領に就任する予定でしたが、間もなくムサ・ダディス・カマラ率いる民主主義と発展のための国民評議会が軍事クーデターを実行し、24日にはカマラが暫定大統領への就任を宣言しました（2008年ギニアクーデター）。

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