ランテック

株式会社ランテック

株式会社ランテックは、福岡県福岡市博多区古門戸町に本社を置く、定温物流に特化した総合物流企業です。社名には「走る（Running）+技術（Technology）」の意味が込められており、冷凍・冷蔵輸送における技術や商品を自社で開発し、業界の先駆者となってきました。特に、冷凍・冷蔵輸送のための車両技術に関しては多くの革新を実現しています。

技術開発の歩み

1979年に矢野特殊自動車と共同で開発した「前出しエバポレーター」は、その代表的な例です。この技術は、従来の冷凍車両が抱えていた積載容量の問題を解決するために導入され、エバポレーターをコンテナの外側に配置することに成功しました。その結果、特許も取得し、他社での利用を許可するなど、業界の技術発展に寄与しました。

1980年代後半、ランテックはトラック輸送から鉄道輸送への転換を始めました。31フィート型のコンテナを180基保有し、現在では輸送量の約1/3をコンテナ輸送に頼っています。また、同社は1983年に登場させた小口輸送システム「フレッシュ便」によって、より細かなニーズに応えるデリバリーサービスを展開しています。最近では「365日年中無休運行」や「AM配送」など、顧客重視のサービス向上に取り組んでいます。

環境意識と社会的取り組み

さらに、ランテックはエコレールマーク協賛企業としても知られており、持続可能な物流を心掛けています。日中の走行時には昼間点灯を推進するなど、安全対策にも力を入れています。これらの取り組みは業界全体にポジティブな影響を与え、多くの企業がこの流れに続いています。

沿革

会社の歴史は1953年に遡ります。当初は森永醸造製品の輸送を目的として'荒木運送店'としてスタートし、その後1961年に社名を変更。1983年には冷凍冷蔵小口混載便「フレッシュ便」を開始し、さらに1988年からは福岡と東京間での鉄道輸送も手掛けるようになりました。1991年に現在の株式会社ランテックに改名し、画期的なCIを導入しています。

2014年にはセンコー株式会社との資本業務提携を結ぶなど、さまざまな企業との連携も強化しています。ランテックは独自のビジョンを持ちながら、常に進化し続けており、物流業界におけるリーダー的存在です。

車両とコンテナの特徴

ランテックが運用するトラックは、車両サイズによってカラーリングが異なります。冷凍機付きのトラックが主流で、大型車両には安全対策としての装置も導入されています。また、所有するコンテナは免震構造を採用しており、冷凍機の故障による損失を減少させるための監視機能を備えています。このような高度な物流システムにより、デリケートな物品の安全を確保しています。

スポンサー活動

同社はプロゴルファー三ケ島かなのスポンサーを務め、地域貢献にも力を入れています。これは、ランテックが企業としての社会的責任を重視している証拠です。東京オリンピックでも公式な物流パートナーとしての役割を果たしました。

株式会社ランテックは、革新的な物流ソリューションを提供し続け、定温物流のパイオニアとして業界に大きな影響を与えています。今後のさらなる発展に期待が寄せられています。

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