ランデヴー・エンタテインメント

ランデヴー・エンタテインメント（ランデヴー・ミュージック）

アメリカ合衆国のカリフォルニア州ロサンゼルスに本拠を構えるレコードレーベル、ランデヴー・エンタテインメント（Rendezvous Entertainment）は、ジャズ・フュージョン、特にコンテンポラリー・ジャズの分野において重要な存在感を示しました。別称としてランデヴー・ミュージック（Rendezvous Music）としても知られています。

このレーベルは2002年、著名なサックス奏者であるデイヴ・コーズ、そしてフランク・コディとハイマン・カッツによって共同で設立されました。創設者たちは、ジャズの進化形であるジャズ・フュージョンのアーティストたちが活躍できる場を提供することを目指していたと考えられます。

レーベルの活動期間中には、多くの才能あるミュージシャンたちの作品をリリースし、コンテンポラリー・ジャズシーンの発展に貢献しました。国内外での活動も展開しており、特に日本では、ビデオアーツ・ミュージックがこれらの作品の日本国内での発売元を担当し、日本のファンにもその音楽が届けられました。

特筆すべき出来事として、2006年春には、設立者の一人であるデイヴ・コーズがランデヴー・オール・スターズを率いて日本でのコンサートツアーを行っています。この時のメンバーには、サックス奏者のカーク・ウェイラムやキーボーディストのブライアン・シンプソンといった、当時ランデヴーとも関連のあった実力派ミュージシャンが帯同し、日本の聴衆を魅了しました。

しかし、設立から数年を経た2008年8月15日、音楽業界誌Smooth Jazz Vibesなどの報道により、ランデヴー・エンタテインメントがマック・アヴェニュー・レコードに事業譲渡されたことが明らかになりました。この売却後も、ランデヴーというブランド名称は維持され、レーベルとしての活動は継続されることとなりました。

興味深いことに、レーベル設立者であるデイヴ・コーズ自身は、設立当時キャピトル・レコードとの契約下にあったためか、自身のソロ名義での作品をこの自主レーベルから発表することはありませんでした。彼はその後、コンコード・レコードへと活動の拠点を移しています。

ランデヴー・エンタテインメントは、その短い活動期間ながらも、以下に挙げるような多様なアーティストたちの作品を世に送り出しました。

ウェイマン・ティスダール
カーク・ウェイラム
カイル・イーストウッド
ゴールデン・スランバーズ
ジョナサン・バトラー
スティーヴォ・シアード
デイヴ・コーズ
トニー・メイデン
トム・ブラクストン
パティ・オースティン
パラフル
ビル・シャープ
フィリップ・セス（フィリップ・セス・トリオ名義も含む）
ブライアン・シンプソン
マーク・アントワン
マイケル・リントン

このように、ランデヴー・エンタテインメントは、設立者デイヴ・コーズの知名度とネットワークを活かし、ジャズ・フュージョンの分野で一定の足跡を残したレーベルと言えるでしょう。事業譲渡を経てなおブランドが存続していることは、そのレーベルが持つ価値を示唆しています。

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