ラ・セゾン

アン・ルイス「ラ・セゾン」

「ラ・セゾン」（LA SAISON）は、1982年6月5日にリリースされたアン・ルイスの20枚目のシングルです。ビクター音楽産業から発売され、規格品番はSV-7223でした。

制作背景

1981年に長男の美勇士さんを出産後、育児のために音楽活動を休止していたアン・ルイスさんが、活動を再開するにあたって最初に発表したシングルがこの「ラ・セゾン」です。

作詞は、かつてアイドル歌手として一世を風靡した山口百恵さん（現：三浦百恵さん）が担当しました。引退後、一般人として生活していた百恵さんですが、アン・ルイスさんとの親交があったことから、作詞を依頼されることとなりました。依頼を受けた百恵さんは、「再び頑張ろうとしているアンのために書きたい。ただし、今回限り。」という条件で快諾したそうです。

タイトルの「ラ・セゾン」はフランス語で「季節」を意味しますが、フランス語に造詣が深い百恵さんは、あえて「発情期」という意味合いを持つこの言葉を選び、男女間の業の深さを表現しました。

作曲は、アン・ルイスさんが所属する事務所の先輩であり、かねてから彼女がファンであった沢田研二さんが担当しました。沢田さんに楽曲提供を依頼した際、アン・ルイスさんは「『ス・ト・リ・ッ・パ・ー』のような曲を書いてほしい」と要望したそうです。

アン・ルイスさん自身は、この曲を初期の歌謡ロックと位置付けており、この曲から音楽性が大きく変化したと言っても過言ではありません。

音楽的な特徴

「ラ・セゾン」は、アン・ルイスさんの初期の歌謡ロックを代表する楽曲であり、それまでのイメージを大きく覆すような、情熱的で力強い歌声が特徴です。三浦百恵さんの手による歌詞は、大人の男女の愛憎をテーマにしており、沢田研二さんの作曲によるメロディは、ドラマチックでエキゾチックな雰囲気を醸し出しています。

TBS「ザ・ベストテン」

「ラ・セゾン」は、TBSテレビの音楽番組『ザ・ベストテン』にアン・ルイスさんの楽曲として唯一ランクインしました。（1978年の「女はそれを我慢できない」と、1984年の「六本木心中」の2曲で「今週のスポットライト」コーナーに出演しています。）

リリース情報

1993年9月22日には、オリジナル・カラオケ付きのCDシングルが発売されています。

収録曲

1. ラ・セゾン（作詞：三浦百恵／作曲：沢田研二／編曲：伊藤銀次）(3分37秒)
2. Clumsy Boy（作詞：三浦百恵／作曲：沢田研二／編曲：伊藤銀次）(3分31秒)

参考文献

オリコン『SINGLE CHART-BOOK COMPLETE EDITION 1968-2005』オリコン・マーケティング・プロモーション、2006年4月。ISBN 9784871310765。

関連項目

1982年の音楽

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