ラ・セレナ

ラ・セレナは、チリ中部のコキンボ州に位置する都市で、同州の州都です。人口は約19万6千人（2017年）で、首都サンティアゴ・デ・チレから北へ約470kmの距離にあります。この都市は、美しい自然と歴史的な建造物が調和する観光地として知られ、チリ国内はもちろん、近隣のアルゼンチンからも多くの観光客が訪れます。

歴史
ラ・セレナは、1544年9月4日にスペイン人のフアン・ボーン総督によって、サンティアゴとリマを結ぶ中継港として建設されました。これは、ペドロ・デ・バルディビアの命によるものでした。しかし、1549年には地元のインディアンによって都市は破壊されてしまいます。その後、フランシスコ・デ・アギーレ総督によって現在のより安全な場所に移転・再建されました。この歴史的な背景から、ラ・セレナはチリで2番目に古い町として知られています。

天文学
ラ・セレナは、天文学関連のオフィスが多数存在する場所としても有名です。この地域には、ヨーロッパ南天天文台（ESO）のラ・シヤ天文台オフィス、アメリカ国立光学天文台（NOAO）のセロ・トロロ汎米天文台（CTIO）オフィス、AURAのジェミニ天文台オフィスなど、世界的に重要な天文台の関連施設が置かれています。これにより、ラ・セレナは天文学研究における重要な拠点となっています。

姉妹都市
ラ・セレナは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

天理市（日本 奈良県）
マドリード（スペイン マドリード州）
* ヒロ（アメリカ合衆国ハワイ州）

気候
ラ・セレナの気候は、温暖で過ごしやすいのが特徴です。年間を通して比較的乾燥しており、晴天の日が多いことから、観光や天体観測に適した気候と言えるでしょう。

その他
かつて、日本の大阪にある阿部野橋ターミナルビルに「ラ・セレナ」という名称の若年層向け専門店街が存在していました。これは、このチリのラ・セレナにちなんで名付けられたものでした。この専門店街は、1988年11月11日から2008年8月31日まで営業していました。閉店後、多くのテナントはHOOPやあべのハルカス近鉄本店タワー館に移転しています。

ラ・セレナは、その豊かな歴史、美しい自然、そして天文学研究の拠点としての側面を持つ魅力的な都市です。観光客は、歴史的な建造物や美しい海岸線を楽しみながら、この都市の魅力を満喫することができます。また、天文学ファンにとっては、世界的に有名な天文台を訪れることができる貴重な場所です。経済的にも発展を続けており、今後も多くの人々を魅了する都市として注目されるでしょう。

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