ラ・シヤ天文台

ラ・シヤ天文台は、チリのアタカマ砂漠北部、標高2400mの高地に位置する天文台です。ヨーロッパ南天[[天文台]]（ESO）が運営する最も古い観測サイトであり、18基もの望遠鏡を擁する南米最大級の国際共同天体観測施設として知られています。その歴史は古く、1950年代から天文台の設置構想があり、交通の便の良さから新しい観測施設のテストサイトとしても活用されてきました。

概要

ラ・シヤ天文台は、ラスカンパナス天文台やセロ・トロロ汎米[[天文台]]と並び、南米における天文学研究の重要な拠点の一つです。ESOが運営する9基の望遠鏡に加え、他の機関が所有する望遠鏡も設置されており、国際的な共同観測が行われています。敷地面積はALMA望遠鏡とほぼ同じ規模で、管理棟、技術開発棟、観測者のための宿泊施設などが完備されています。また、食事はヨーロッパ本国と同じものが提供され、観測者は快適な環境で研究に集中できます。標高が比較的低いため、チリの主要国際空港から車で直接アクセスできる点も利便性が高いです。

立地

天文台はアタカマ砂漠の北部に位置し、ラ・セレナの街から北へ約160kmの距離にあります。近隣には、ラスカンパナス天文台が27km北に、セロ・トロロ汎米[[天文台]]が100km南に位置しており、この地域が天体観測に適した場所であることがわかります。特にシーイングが良い土地として知られ、天文台の設立構想は1950年代からありました。

成果

ラ・シヤ天文台は、数々の重要な天文学的発見に貢献しています。その一つとして、2005年には太陽系外惑星「OGLE-2005-BLG-390Lb」の発見に一役買いました。この発見は、太陽系外惑星の研究において大きな進歩をもたらし、ラ・シヤ天文台の観測能力の高さを証明しました。

望遠鏡

天文台には以下のような多様な望遠鏡が設置されています。これらの望遠鏡は、さまざまな観測ニーズに対応し、天文学研究の進展に貢献しています。

ESO 3.6m望遠鏡
新技術望遠鏡 (NTT)
MPG/ESO 2.2m望遠鏡
デンマーク 1.54m望遠鏡
スイス・レオンハルト・オイラー望遠鏡
ESO 1m シュミット望遠鏡
ESO 0.9m望遠鏡
ESO 0.5m望遠鏡
REM望遠鏡
TAROT望遠鏡※
Danish telescope 50cm※
MARS※
ASKAP※
その他

※印が付いている望遠鏡は、国際共同利用観測には使用されていませんが、大学や研究所などの占有観測に貸し出されています。これらの望遠鏡の一部は、ヨーロッパ本国の天文観測施設から移管されたものです。

関連施設

ラ・シヤ天文台は、近隣のチャナントール[[天文台]]、パラナル[[天文台]]、セロ・トロロ汎米[[天文台]]などとともに、チリにおける天文学研究の中心的な役割を担っています。また、超大型望遠鏡VLTも、この地域における天文学研究に大きく貢献しています。

外部リンク

* 天文台のウェブページ'>Official ESO - La Silla webpage

ラ・シヤ天文台は、長年にわたり天文学研究の最前線で活躍し、数々の発見を成し遂げてきました。これからも、その観測能力と国際的な共同観測体制を通じて、天文学の進歩に貢献していくことが期待されます。

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