ラ・ノーバ!

『ラ・ノーバ!』：宝塚歌劇団の情熱的なスーパー・レビュー

『ラ・ノーバ!』は、宝塚歌劇団が制作した花組の舞台作品であり、形式名は「スーパー・レビュー」です。この作品は1993年2月19日から3月29日まで宝塚大劇場で、6月3日から6月28日まで東京宝塚劇場でも上演されました。全編にわたってラテンのムードが漂い、熱いダンスシーンが盛り込まれた情熱的なレビューとなっています。

ストーリーのあらすじ

作品は、宇宙海賊のレオンと美しい王女フィアナ、さらにその恋人アルコンが主人公となり、ノーバという神秘的な惑星の王冠を巡る争奪戦が繰り広げられるというストーリーです。彼らは地球のラテン諸国を周りながら、様々な冒険を繰り広げ、個々の愛を見つめ直していきます。この設定により、作品は従来のラテン文化のイメージを覆す新しい時代のストーリーとして展開しています。

音楽と振付

『ラ・ノーバ!』の音楽は、吉崎憲治、 高橋城、甲斐正人、西村耕次らが作曲・編曲を担当しており、ラテン音楽のリズムを大胆に取り入れています。音楽指揮は、宝塚公演が佐々田愛一郎、東京公演が清川智巳によって行われました。

振付は喜多弘、羽山紀代美、家城比呂志、前田清実と多彩な振付家によるもので、踊りと音楽が融合したダイナミックな演出が特徴です。観客はラテンのリズムに乗せられ、まるで異国の地にいるような気分を味わえます。

主なキャスト

主要なキャストには、安寿ミラがレオン役、森奈みはるがフィアナ役、そして真矢みきがアルコン役として登場し、それぞれのキャラクターに命を吹き込んでいます。他にも華陽子や未沙のえる、美月亜優などの実力派が出演し、作品を華やかに彩ります。これらのキャストが、情熱的なラテンリズムに合わせて艶やかな演技を披露し、観客を魅了しました。

製作の裏側

この作品は、村上信夫の手によって企画され、自ら演出も手掛けました。舞台装置や衣装も石濱日出雄や任田幾英といった優秀なスタッフが担当し、視覚的にも楽しめる工夫が施されています。音響や効果においても高い完成度を誇り、ステージ全体が一体感のある豊かな経験を提供しています。

まとめ

『ラ・ノーバ!』は、ラテン文化の魅力を余すことなく表現しつつ、新たな解釈を加えたエネルギッシュな舞台作品です。今後も宝塚歌劇団における名作の一つとして、多くのファンに愛されることでしょう。この作品を通じて、ラテン音楽の楽しさと舞台芸術の奥深さが体感できること間違いありません。

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