リッキー・ピアース

リッキー・チャールズ・ピアースは、1959年生まれのアメリカ合衆国出身の元プロバスケットボール選手です。主にシューティングガードとして活躍し、NBAのミルウォーキー・バックスなどでその才能を発揮、2度のシックスマン賞に輝きました。

ピアースはワラワラ短期大学を経てライス大学に進学。4年次には平均26.8得点という目覚ましい成績を収め、カンファレンスの年間最優秀選手に選ばれました。ライス大学での通算1,847得点は、学校史上3位の記録として今もなおその名を刻んでいます。また、彼の背番号『25』は、ライス大学の永久欠番として讃えられています。

1982年、ピアースはNBAドラフト全体18位でデトロイト・ピストンズに入団。しかし、1年目は平均6.8分の出場で2.2得点に留まり、シーズン終了後にサンディエゴ・クリッパーズにトレードされました。クリッパーズでは出場機会を増やし、サンアントニオ・スパーズ戦で30得点を挙げるなど、その才能の片鱗を見せました。

1984年、大型トレードの一環としてミルウォーキー・バックスに移籍。バックスでは主にシックスマンとしてチームに貢献し、1985-86シーズンにはカンファレンス決勝進出に貢献しました。1986-87シーズンには、平均19.5得点を記録し、シックスマン賞を受賞。1989-90シーズンには、自己最高の平均23.0得点（先発出場なしの選手としてはNBA史上1位）を記録し、2度目のシックスマン賞に輝きました。1990-91シーズンには、自身唯一となるオールスターゲーム出場を果たしましたが、その直後にデール・エリスとのトレードでシアトル・スーパーソニックスに移籍しました。

ソニックスでは先発として活躍し、1991-92シーズンにはチームトップの平均21.7得点を記録。同年には、当時NBA史上2位となる75本連続フリースロー成功を達成しました。1992-93シーズンには、ゲイリー・ペイトンらと共にチームをカンファレンス決勝に導きましたが、フェニックス・サンズに敗れました。翌シーズンは再びベンチからの出場となり、1994年にはゴールデンステート・ウォリアーズに移籍しました。

その後は、足や背中の怪我の影響もあり、かつてのパフォーマンスを発揮することはできませんでした。3年間でウォリアーズを含め5球団を渡り歩き、1997年に古巣バックスに復帰。1シーズンプレーした後、現役を引退しました。

NBAでの通算成績は、969試合に出場、14,467得点（平均14.9得点）、フリースロー成功率.875という記録を残しました。特にフリースローの精度は高く、彼のキャリアを語る上で欠かせない要素の一つです。

リッキー・ピアースは、その得点能力と勝負強さで、多くのファンを魅了しました。シックスマンとしての活躍は、NBAの歴史にその名を刻んでいます。

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