リナ・サワヤマ

リナ・サワヤマ：ジャンルを超越する新世代アーティスト

リナ・サワヤマ（Rina Sawayama, 1990年8月16日 - ）は、その音楽性、ファッションセンス、そして演技力で世界を魅了する、ロンドンを拠点とする日本人アーティストです。新潟県で生まれ、幼少期にロンドンへ移住。ケンブリッジ大学で政治学を学んだ後、本格的に音楽活動を開始しました。

多彩な才能と音楽性

作詞、作曲、プロデュース、ミュージックビデオの監督まで、全てを自身で手掛けるマルチな才能の持ち主です。彼女の音楽は、1990年代から2000年代のJ-POP（宇多田ヒカル、椎名林檎）と、同時期のR&B、ポップ、ロック（マライア・キャリー、デスティニーズ・チャイルド）といった多様なジャンルからの影響を融合させた、独特のサウンドが特徴です。本人は自身の音楽性を「Cute R&B」と表現し、そのジャンルにとらわれない自由な音楽性が、国内外の音楽ファンから高く評価されています。

影響を受けたアルバムとして、宇多田ヒカルの『First Love』、椎名林檎の『勝訴ストリップ』、ビヨンセの『Dangerously in Love』、N.E.R.Dの『Fly or Die』などを挙げています。

デビューから現在まで

2013年にシングル「Sleeping in Waking」で音楽活動をスタートさせ、2017年にはデビューEP『RINA』を発表。このEPは、ガーディアン紙に「爽快でモダン」と評され、ピッチフォークでは年間最優秀ポップ/R&Bアルバムに選ばれるなど、高い評価を獲得しました。

2020年には、初のスタジオアルバム『SAWAYAMA』をリリース。NMEで星5つ、Metacriticで89/100を獲得するなど、批評家から絶賛されました。しかし、当時リナはイギリス国籍を保有していなかったため、イギリスの主要音楽賞であるマーキュリー賞やブリット・アワードのノミネート資格がないことが判明。この問題は、ハッシュタグ「#SawayamaIsBritish」としてSNSで大きな議論を呼び、エルトン・ジョンも支持を表明するなど、社会現象となりました。その後、英国レコード産業 (BPI) はルールを改正し、英国に居住する者であれば誰でも対象とするように変更しました。

2022年には、セカンドアルバム『Hold The Girl』をリリース。全英アルバムチャートで初登場3位を獲得し、日本人アーティストとして歴代最高位を記録しました。

俳優としての挑戦

音楽活動に加えて、2023年にはキアヌ・リーブス主演の映画『ジョン・ウィック:コンセクエンス』でシマヅ・アキラ役として出演し、俳優としての才能も開花させました。

LGBTQ+コミュニティへのメッセージ

SUMMER SONIC 2022出演時には、日本語で日本のLGBTQ＋コミュニティに向けてメッセージを送るなど、社会的な活動にも積極的に参加しています。

今後の活躍

リナ・サワヤマは、音楽、ファッション、映画と多岐にわたる分野で、その才能を発揮し続けています。彼女の革新的な音楽性とメッセージは、多くの人々に勇気と希望を与え、次世代のアイコンとして、ますます注目を集めることでしょう。

ディスコグラフィー

アルバム

『RINA』(2017)
『SAWAYAMA』(2020)
『Hold the Girl』(2022)

EP

『RINA』(2017)

もう一度検索