リャンカン・カンリ

リャンカン・カンリは、ヒマラヤ山脈に位置し、中国（チベット自治区）とブータンの国境、その北東端にそびえる標高7,535メートルの山です。ガンカー・プンスム北峰とも呼ばれています。

地理的には、リャンカン・カンリの南側の尾根は、南南東約2キロメートルの地点にある、より高いガンカー・プンスム（標高7,570メートル）へと繋がっています。しかし、リャンカン・カンリとガンカー・プンスム間の鞍部からの高さ（プロミネンス）が234メートルと低いことから、独立した山とは見なされず、ガンカー・プンスムの付属峰として扱われることが一般的です。西側の尾根は、標高6,680メートルのチュムリカンへと続いています。

リャンカン・カンリの周辺には、重要な水源となる氷河が存在します。北西側のリャンカンレッチャーと東側のナムサングレッチャーは、クリ・チュー川の源流を形成しています。一方、南西側の氷河は、Angde Chhu川の流域に流れ込んでいます。これらの氷河は、周辺地域の水資源において重要な役割を果たしています。

リャンカン・カンリの初登頂は、1999年5月9日に日本の登山隊によって達成されました。伊丹紹泰氏を隊長とするこのチームには、鈴木清彦氏、竹内洋岳氏を含む5人のメンバーが参加し、登頂に成功しました。当初、日本隊はガンカー・プンスムの登頂を目指していましたが、現地の情勢変化により、リャンカン・カンリへの登頂に目標を切り替えたという経緯があります。

リャンカン・カンリは、その地理的な位置、周辺の氷河、そして初登頂の歴史において、興味深い山岳です。

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