リュウキコウ

リュウキコウ：関西の三歳王者からクラシックの夢破れるまで

1974年5月21日生まれの競走馬、リュウキコウ。その競走生活は、1976年9月19日の阪神競馬場デビュー戦から始まりました。デビュー戦から久保敏文騎手を背に勝利を収め、順調なスタートを切ります。その後も安定した走りを見せ、4戦2勝2着1回という好成績で第28回阪神3歳ステークスへと駒を進めました。

当日の阪神3歳ステークスでは、7頭中5番人気と低評価でしたが、レースでは上位人気の先行馬が競り合う中、後方待機策をとったリュウキコウが最後の直線で見事な末脚を繰り出し、重賞初制覇を飾りました。この勝利により、リュウキコウは関西の3歳王者に輝きます。しかし、同日に行われた朝日杯3歳ステークスでは、マルゼンスキーがレコードタイムで優勝。最優秀3歳牡馬の栄冠はマルゼンスキーに輝き、リュウキコウは54kgとマルゼンスキーの57kgに比べて斤量も軽めと評価されました。

翌1977年4歳（数え年）シーズン、リュウキコウはクラシック路線に挑戦。きさらぎ賞ではレコードタイムで優勝し、マルゼンスキー不在という状況もあり、朝日杯3歳ステークスで2着だったヒシスピードと共にクラシック候補として期待されました。しかし、スプリングステークスで4着に敗れると、以降は精彩を欠き、皐月賞では16着、東京優駿（日本ダービー）では5着、菊花賞では6着と、クラシック三冠制覇の夢は叶いませんでした。

古馬となった1978年5歳シーズン。緒戦のスポーツニッポン賞金杯で6着に敗れた後、故障が判明し長期休養に入ります。8ヶ月ぶりに復帰したレースでは2着と惜敗しましたが、続く京都大賞典ではハシコトブキに2馬身半差をつけて差し切り、1年8ヶ月ぶりの勝利を挙げます。さらに目黒記念（秋）でもカネミノブを破り重賞2連勝を達成し、天皇賞（秋）では1番人気に支持されました。しかし、天皇賞（秋）では発走のやり直しがあり、レースはプレストウコウが逃げ、リュウキコウは追い込んだものの、優勝馬テンメイに0.5秒差の4着に終わります。続く有馬記念では9番人気カネミノブにも大きく遅れをとる11着と大敗しました。

6歳シーズン以降も現役を続けたものの、第27回阪神大賞典で2着に入る以外は大した成績を残せず、23連敗を喫します。1981年の金杯では3着と健闘を見せましたが、続く日経新春杯で最下位に終わり、リュウキコウは競走馬としての生涯を終えました。阪神3歳ステークス優勝という華々しい活躍の一方で、クラシックレースでの苦戦や古馬時代の長きにわたる低迷など、数々のドラマを経験した競走馬リュウキコウの生涯は、競馬史にひとつの足跡を残しました。

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