リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス

リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスは、かつてアメリカ合衆国に存在した、移動サーカスの代表格として知られるサーカス団でした。最盛期には自前のサーカス列車を所有し、全米を巡業するスタイルで人気を博しました。

歴史

その歴史は、1880年代にバーナムとベイリーが合併したことに始まります。その後、1907年にリングリング兄弟がバーナム・アンド・ベイリー・サーカスを買収し、1919年に両者が合併したことで、現在のリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスが誕生しました。

合併後のサーカスは、「地上最大」の名にふさわしい規模を誇りました。90両もの車両、1540人もの従業員、450頭の馬、40頭の象を抱え、フットボール場2つ分の広さを持つ巨大なテントを設営し、11000人もの観客を収容しました。その知名度は非常に高く、文字通りアメリカを代表するサーカス団として君臨しました。

しかし、その輝かしい歴史の中で、悲劇も起きました。1944年7月6日、コネチカット州ハートフォードでの公演中に火災が発生し、168名もの犠牲者を出す大惨事となりました。消火活動にはピエロも参加したとされ、この出来事は「ピエロが泣いた日」として語り継がれています。

リングリング・ブラザーズとバーナム・アンド・ベイリー・サーカスは、合併以前から他の多くのサーカスを買収することで規模を拡大し、興行界における支配的な地位を確立していきました。

しかし、時代は移り変わり、観客の嗜好も変化していきました。また、動物愛護の観点から、動物の芸に対する批判が高まりました。2015年3月5日、サーカスは観客の嗜好の変化と規制上の問題を理由に、2018年までに象の芸を廃止することを発表しました。これにより、所属していた13頭のアジアゾウは引退することになりました。

象のショーを中止した後、観客動員数は減少し、経営状況は悪化しました。そして2017年1月、サーカスは5月の興行をもって解散することを発表しました。2017年5月21日、ニューヨーク州ナッソー・ベテランズ・メモリアル・コロシアムで最後の公演が行われ、長年の歴史に幕を閉じました。

再始動

2023年、リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスは、動物をパフォーマンスに用いずにツアーを再開することを発表しました。2023年秋には50都市を巡るツアーを予定しており、新たなエンターテイメントとして再び観客を魅了することが期待されています。

脚注

P・T・バーナム
ジェームズ・ベイリー
地上最大のショウ

外部リンク

リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスのホームページ

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