地上最大のショウ

地上最大のショウ

『地上最大のショウ』（The Greatest Show on Earth）は、1952年にアメリカで制作されたドラマ映画で、監督は名匠セシル・B・デミルが務めました。この作品は、ベティ・ハットン、コーネル・ワイルド、チャールトン・ヘストン、ジェームス・スチュワートをはじめとする豪華なオールスターキャストによって、華やかなサーカスの舞台裏と団員たちのドラマを描いています。本作は、第25回アカデミー賞で作品賞と原案賞を受賞するなど、評価も高いです。

映画の概要

映画のタイトルは、リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカスの有名なキャッチコピーにちなんでおり、もとはP・T・バーナムが使用したものでした。撮影は1950年に開始され、主要キャストのトレーニングも含めて一年をかけて完成したとのことです。

物語は、空中ブランコの名手ホリー、彼女に恋するサーカス経営者ブラッド・ブレイデン、そしてサーカスの新たなスターであるザ・グレート・セバスチャンの三人を中心に展開されます。彼らの関係は複雑で、恋愛の三角関係が描かれていく中で、サーカスの公演が進んでいきます。

監督のデミルは、当初ブラッド役にバート・ランカスターやカーク・ダグラスを考えていましたが、チャールトン・ヘストンの顔立ちに魅了されて起用しました。この選択は、後の映画『十戒』でも続きました。

サーカスの魅力とドラマ

本作の魅力的なサーカスシーンは、イーディス・ヘッドによる豪華な衣装が重要な役割を果たしています。飾り立てられた衣装や、エネルギッシュな演技が観客を惹きつけ、視覚的な楽しさを提供しています。また、脇役としてドロシー・ラムーアやグロリア・グレアムといった実力派俳優が名を連ね、個性的なキャラクターを演じています。

エンジェル役のグレアムはセバスチャンに惹かれ、クラウスは象使いとしての存在感を示しながら、次第に物語に緊張感をもたらします。セバスチャンは、ホリーとの関係を築きつつ、ブラッドとの競争を繰り広げる様子が描かれており、この三者の葛藤が物語の核心となります。

アカデミー賞受賞と評価

1952年にはアカデミー賞を受賞するも、その栄誉には異論もありました。多くの名作が同じ年に競い合い、票が割れた結果、当作品に受賞がもたらされたという見方もあるためです。しかし、この作品は商業的にも成功を収め、全米および日本での興行成績で1位を記録しました。

あらすじ

物語は、ブラッドが新たなスターであるセバスチャンを迎えることを条件にサーカスの巡業を許可される場面から始まります。サーカス団員たちは喜び、セバスチャンが登場することで様々な人間関係が絡み合い始めます。ホリーは主役を奪われることを恐れ、セバスチャンとはライバル関係に立たされます。

豪華なサーカス公演が繰り広げられる中、さまざまなトラブルが発生します。サーカスの後の展開では、さらなるドラマが待ち受けており、キャラクターたちの運命が大きく変わっていく様子が描かれます。このようにして、サーカスという舞台を借りた人間ドラマが盛り上がり、観客を楽しませる描写が続きます。

まとめ

『地上最大のショウ』は、サーカスの魅力を存分に引き出しながら、登場人物たちの感情や葛藤を描いた作品です。エンターテインメントとしての楽しさと、深い人間ドラマが融合し、観客に忘れられない体験を提供する名作となっています。

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