リヴァーヴァードン

香港競馬史を彩る伝説の名馬、リヴァーヴァードン

1987年生まれのアイルランド産サラブレッド、リヴァーヴァードン。香港で輝かしい競走生活を送ったこの馬は、香港競馬界にその名を刻み込む数々の偉業を達成しました。香港ジョッキークラブにおける登録番号はBG302。

華々しいデビューと香港馬王への道

1989年、香港ジョッキークラブ関係者によって香港へと輸入されたリヴァーヴァードン。当初は3歳でのデビューが予定されていましたが、故障のためデビューは4歳シーズンまで持ち越しとなりました。しかし、そのデビューは華々しいものとなりました。1990年9月29日のデビュー戦から6連勝。香港ダービーと香港チャンピオンズ＆チャターカップを含む圧巻の戦績で、デビューイヤーにして香港年度代表馬（香港馬王）の栄冠に輝いたのです。

続く1991/92年シーズンも、その活躍は衰えを知りませんでした。当時まだ数少なかった国際競走である香港招待カップを制覇し、香港勢として初優勝という快挙を達成。香港ゴールドカップ、クイーンエリザベス2世カップといった大レースも制し、香港チャンピオンズ＆チャターカップでは連覇を達成。2年連続で香港年度代表馬に選ばれるなど、まさに最強の座を確固たるものとしました。

史上初の香港三冠達成

1992/93年シーズンは2勝とやや減りましたが、香港ゴールドカップと香港チャンピオンズ＆チャターカップでは連覇を達成。さらに、香港馬として初めて獲得賞金が1000万香港ドルを超え、歴史に名を刻みました。このシーズンには、海外遠征としてアメリカ合衆国のアーリントンミリオンステークスにも挑戦しましたが、11着という結果に終わりました。

そして1993/94年シーズン、リヴァーヴァードンは歴史的偉業を達成します。香港スチュワーズカップ、香港ゴールドカップ、香港チャンピオンズ＆チャターカップの3大競走を制覇し、香港で初めて創設されたばかりの三冠を達成。初代香港三冠馬の称号を獲得しました。この偉業は現在に至るまで、唯一無二の記録として輝き続けています。この年のリヴァーヴァードンは3度目の香港年度代表馬に選ばれました。

栄光の終焉と新たなステージ

しかし、香港三冠がリヴァーヴァードンの華々しい戦績の最後となりました。翌シーズンにはオーストラリア遠征が計画され、壮行レースを制しましたが、コックスプレート、メルボルンカップでは振るわず、遠征は失敗に終わります。その後も国内レースでは思うような結果を残せず、1996年3月10日のレースを最後に引退。生涯獲得賞金は約1950万香港ドルに上り、当時の記録を更新しました。

引退後はオーストラリアのカーバイン・サラブレッドスタッドファームで余生を過ごし、2005年6月18日に病死しました。その遺骸は剥製にされ、現在は香港ハッピーバレー競馬場内の香港賽馬博物館で展示され、多くのファンにその偉大さを伝え続けています。

リヴァーヴァードンの血統と活躍

父馬はイギリスで活躍したビーマイネイティヴ。主にナショナルハント競走用の競走馬を産出する種牡馬でした。リヴァーヴァードン自身は、香港競馬の歴史に燦然と輝く、まさに伝説的な競走馬として記憶されています。その功績は、香港競馬史に永遠に刻み込まれるでしょう。

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