リーガ・デ・フトボル・プロフェシオナル

ラ・リーガ (Liga Nacional de Fútbol Profesional)

ラ・リーガは、スペインのプロサッカーリーグを運営・統括する組織であり、日本国内では「スペインプロリーグ機構」または「スペインプロリーグ協会」とも訳されます。王立スペインサッカー連盟 (RFEF) の傘下にありますが、独立した法人格を持つ組織です。1984年に設立され、本部をマドリードに置いています。

概要

ラ・リーガは、主に以下の2つのカテゴリのリーグを運営しています。

プリメーラ・ディビシオン (ラ・リーガ・サンタンデール): 20クラブが所属する1部リーグ
セグンダ・ディビシオン (ラ・リーガ・スマートバンク): 22クラブが所属する2部リーグ

3部リーグ以下はRFEFが直接運営しています。

1983年7月14日、スペインサッカー連盟の臨時総会でプロリーグの創設が承認され、1984年7月26日に正式に発足しました。2つのディビジョンに所属する計42クラブが会員となっています。

1992年には、スペインのスポーツ法により、LFP管轄クラブのソシエダ・アノニマ・デポルティーバ（S.A.D.、スポーツ株式会社）化が義務付けられました。ただし、レアル・マドリード、FCバルセロナ、アスレティック・ビルバオ、CAオサスナの4クラブは、歴史的な理由からソシオ制の維持が認められています。セグンダ・ディビシオンBからセグンダ・ディビシオンに昇格するクラブは、株式会社への移行が必要です。

2013年には、ヨーロッパのプロサッカーリーグとして初めてサラリーキャップが導入されました。

組織名の略称である「LFP」は、フランスのプロリーグ統括組織であるリーグ・ド・フットボール・プロフェッショネルと同一であるため、2016年に「ラ・リーガ」(LaLiga) を公称として用いるようになりました。

リーグ運営においては、リーグ名称の命名権契約を締結しています。過去には、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行 (BBVA) やサンタンデール銀行と契約を結び、リーグ名が変更されていました。2023年からは、エレクトロニック・アーツ (EA Sports) と提携し、1部リーグは「ラリーガ EA SPORTS」、2部リーグは「ラリーガ HYPERMOTION」という名称になっています。

大会方式

各クラブは、同一ディビジョン内の全クラブとホーム・アンド・アウェー方式で対戦します。プリメーラ・ディビシオンのクラブは1シーズンに38試合、セグンダ・ディビシオンのクラブは1シーズンに42試合を行います。

勝利には勝ち点3、引き分けには勝ち点1、敗北には勝ち点0が与えられ、シーズン最終節終了時点で最も勝ち点の多いクラブが優勝となります。勝ち点が並んだ場合は、対象クラブ間の対戦成績、得失点差、得点数の順に順位を決定します。

セグンダ・ディビシオンの上位2クラブは自動的にプリメーラ・ディビシオンに昇格します。3位から6位のクラブは昇格プレーオフを戦い、勝利した1クラブがプリメーラ・ディビシオンに昇格します。プリメーラ・ディビシオンの下位3クラブは自動的にセグンダ・ディビシオンに降格します。

セグンダ・ディビシオンの下位4クラブは自動的にセグンダ・ディビシオンB（3部相当）に降格し、セグンダ・ディビシオンBから4クラブがセグンダ・ディビシオンに昇格します。

歴代会長

組織運営は会長を含む経営陣が責任を負います。2021年4月時点での会長は、2013年4月26日に選出されたハビエル・テバス・メドラノです。

サラリーキャップ制度

クラブ経営の健全化とリーグ全体の競争活性化を目的として、2013年よりサラリーキャップ制度が導入されました。

ラ・リーガの1部および2部に所属するクラブを対象に、クラブ全体の収入から選手や監督、コーチ陣の年俸、移籍金の減価償却費、報奨金、代理人への手数料、下部組織などに使用できる金額の上限を定めています。使用限度額は毎年発表され、変動します。

総年俸額の上限を超過した場合、借金などでの補填は認められません。ペナルティとして、超過分を解消するまで新戦力の登録ができない、移籍や減給で得た金額の25%しか新契約に充当できない等の規定があります。

放映権売却交渉問題

1997年、リーグ戦1節につき1試合を無料でテレビ放送しなければならないという法律が制定されました。LFPは放映権売却交渉を有利に進めるため、2012-13シーズン開幕時点での法律廃止を求め、2011年4月にストライキの可能性を示唆しました。スペインサッカー連盟(RFEF)もLFPに同調しましたが、一部クラブがストライキの中止を訴え、裁判所が試合開催命令を出したことでストライキは回避されました。