リーグ (単位)

リーグ (League)とは

リーグとは、主に欧米で使用される距離の単位です。その値は国や時代によって異なり、およそ3.8キロメートルから7.4キロメートルの範囲にあります。本記事では、このリーグについて、その起源から各国の定義までを詳しく解説します。

語源と歴史

リーグの起源は、ガリア人が使用した「レウカ (leuca)」という距離の単位に遡ります。レウカは1500歩に相当し、ローマ人はこれを1.5ミリアリウム（約2.2キロメートル）として取り入れました。このレウカが、1リーグ3マイルとして、現在のリーグへと発展していったとされています。

各国のリーグ

英米

英米では、リーグはヤード・ポンド法の単位として用いられています。元々は、人や馬が1時間に歩ける距離として定義されていました。現在のリーグは、19世紀頃にイギリスで定められた1リーグ = 3マイル = 4.828032キロメートルです。海上では、1リーグ = 3海里（ノーティカルマイル）として使われることもあります。

また、面積の単位としても使用され、1リーグはおよそ23.310平方キロメートルに相当します。

フランス

フランス語では、リーグは「リュー (lieue)」と呼ばれます。1795年のメートル法制定以前の旧リューは約4.444キロメートル、制定後の新リューは4キロメートルが一般的でした。

ジュール・ヴェルヌの小説『海底二万里』の原題は、“Vingt Mille Lieues Sous Les Mers”（海底二万リュー）です。英語では“Twenty Thousand Leagues Under the Sea”（海底二万リーグ）と直訳されています。日本では、リューやリーグという単位になじみが薄いため、当初は『海底六万哩（マイル）』と換算されて訳されましたが、後に原題と混同され『海底二万マイル』という題名が広まりました。また、『海底二万里』という意訳も存在し、これは日本の「里」とリューの距離が近く、語感も似ていることから採用されました。

スイス

スイス・ドイツ語では、リーグは「Lieu」と呼ばれ、1リューは約4.796キロメートルです。

まとめ

リーグは、国や時代によって異なる値を持つ距離の単位です。その起源は古代に遡り、各国の文化や歴史の中で独自の発展を遂げてきました。今日では、日常的に使用されることは少なくなりましたが、文学作品や歴史的な文脈の中で、その名残を見ることができます。

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