ルイビル (原子力潜水艦)

USS Louisville (SSN-724)

USS Louisville（USSルイビル、SSN-724）は、アメリカ海軍に所属するロサンゼルス級原子力潜水艦の37番艦です。この艦は、アメリカ・ケンタッキー州の都市ルイビルに由来した艦名を持ち、その名を冠した艦艇としてはノーザンプトン級重巡洋艦から数えて4隻目となります。

特徴と役割

ルイビルは、現代の海戦において不可欠な役割を果たすために設計された潜水艦です。特に、BQQ-10 ARCIソナーを用いた試験台としての運用がなされており、このソナーはモジュール化されているため、コンピューターベースの部品が改良されやすくなっています。これにより、ルイビルは最新の技術を導入し続けることが可能で、海中での優位性を保つ重要な資産です。

艦歴

ルイビルの建造は、1982年2月11日にコネチカット州のグロトンにあるジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート社に発注されました。そして1984年9月24日に起工し、1985年12月14日に名付けられ、1986年11月8日に正式に就役しました。艦長チャールズ・E・エリス大佐の指揮の下、ルイビルはその任務に入ります。

就役後は、1987年1月にパナマ運河を通過し、サンディエゴのポイント・ロマ海軍補給基地を母港とする第11潜水戦隊に配属されました。ルイビルはサンディエゴを拠点にして、何度か西太平洋に配備され、1988年から89年には韓国、日本、タイ、フィリピン、グアムなどを訪れる航海をしました。

戦闘任務

ルイビルは大きな歴史的役割も果たしました。1991年1月から2月にかけて行われた「砂漠の嵐作戦」において、アメリカ海軍の潜水艦として第二次世界大戦以降、初めての戦闘哨戒巡航を実施しました。この哨戒では、太平洋、インド洋から紅海までを14,000カイリ高速潜行しました。特に目覚ましいのは、1月19日の正午過ぎにルイビルがイラクの目標に向けて最初のトマホーク巡航ミサイルを発射したことです。このミサイルは、戦闘で初めて発射されたトマホークとして記録されており、その功績によりルイビルは海軍殊勲部隊章を授与されました。

その他の記録

また、1992年7月には空母戦闘群とともに展開できる最初の攻撃型潜水艦となり、短期間ではありますが潜水艦速度の記録も達成しました。さらに、野球用品を製造するルイビル・スラッガー社は、湾岸戦争におけるルイビルの功績を讃え、記念のバットを作成し、それを搭乗員一人ひとりに配ったこともあります。このバットはルイビル艦内に展示されており、艦の誇りとなっています。

退役と除籍

ルイビルは2020年8月6日に退役し、2021年3月9日に正式に除籍されました。この艦の歴史は、その数々の任務や功績によって語り継がれ、今では海軍の重要な一部として、多くの人々に記憶されています。

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