ルシタノサウルス

ルシタノサウルス（学名：Lusitanosaurus）は、前期ジュラ紀（シネムーリアン期）に生息していた恐竜の一種で、化石はポルトガルで発見されました。属名は「ルシタニア（ポルトガルの古名）のトカゲ」を意味します。ヨーロッパの前期ジュラ紀の地層から発見された恐竜としては2番目に古い属であり、イベリア半島においては最古の恐竜化石として知られています。

発見と記載

ルシタノサウルスの化石は、古生物学者のアルベール・フェリクス・ド・ラパランによってポルトガルで発見され、1957年に記載されました。発見された化石は、7本の歯がついた左上顎骨と、上顎の一部です。

形態と特徴

ルシタノサウルスの歯は、スケリドサウルスの歯といくつかの類似点が見られます。しかし、上顎骨は明らかに大きく、スケリドサウルスのそれと比較して約2倍の大きさがありました。このことから、ルシタノサウルスはスケリドサウルスよりも大型の恐竜であったと考えられます。

ルシタノサウルスは、半二足歩行または四足歩行の草食恐竜であったと推定されています。また、体のほとんどの部分に小さな装甲を持っていたと考えられています。推定される全長は約4メートルです。

分類

発見当初、ルシタノサウルスはステゴサウルス科の恐竜として分類されていましたが、その後の研究により、現在ではステゴサウルス科ではないと考えられています。分類に関しては様々な意見があり、エマウサウルスに近い種であるという説も存在します。今後の研究によって、より正確な系統関係が明らかになることが期待されます。

ルシタノサウルスの化石は、前期ジュラ紀の恐竜相を理解する上で重要な資料であり、今後の研究によって、その生態や進化についてより多くの情報が得られる可能性があります。

関連項目

恐竜の一覧
装盾類

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