ルッコラ

ルッコラとは

ルッコラ（学名: Eruca vesicaria subsp. sativa）は、アブラナ科キバナスズシロ属の一年草で、地中海沿岸が原産です。英語ではロケット（Rocket）とも呼ばれ、独特の風味を持つ葉は、サラダを中心に様々な料理で楽しまれています。

名称について

日本でルッコラが広まったのは、イタリア料理の人気が高まったことが背景にあります。そのため、英語名のロケットよりも、イタリア語名のルッコラの方が一般的に知られています。

イタリア語: rucola (ルーコラ), rughetta, ruchetta (ルゲッタ、ルケッタ)
英語: rocket, arugula, roquette, colewort
* 和名: キバナスズシロ（黄花蘿蔔）

英語のロケットは、ハナダイコンを指す場合もあるため、区別が必要です。

特徴

ルッコラの旬は5-7月と11-12月で、葉先までピンとして茎がしっかりしたものが良品とされます。炒りゴマのような風味と、ほのかな辛味が特徴で、成長するにつれて苦味が増します。

栄養面では、カルシウム、鉄分、ビタミンC、ビタミンEが豊富に含まれており、特にビタミンCはホウレンソウの約2倍です。また、辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、抗酸化作用や美肌効果、抗菌作用などが期待されています。

種について

ルッコラはキバナスズシロ属に分類され、細分化された種分類ではEruca sativaという学名が与えられます。野生種や北アフリカで栽培されている種など、いくつかの種類が存在しますが、風味に多少の違いがあるものの、いずれも同様に利用できます。

利用方法

ルッコラは、加熱すると風味が損なわれるため、生で利用するのが一般的です。サラダやカルパッチョのほか、パスタやピザのトッピングとしても使われ、彩りと風味を加えます。また、おひたしや炒め物にも利用できます。

種はハーブティーとして利用され、強壮作用があると言われています。

栽培について

ルッコラは、古代ローマ時代から栽培されてきた歴史があり、比較的栽培しやすい野菜です。発芽率が高く、病気にも強いため、家庭菜園にも適しています。日当たりの良い場所で、水はけの良い、有機質を多く含んだ土壌を好みます。

種まきの時期をずらすことで、一年を通して収穫できますが、とう立ちすると葉が硬くなるため注意が必要です。花はクリーム色で、アブラナ科特有の十字型の花を咲かせます。

栽培する際は、直まきで筋まきし、間引きながら育てます。草丈が15cmほどになったら収穫時期で、株ごと抜くか、外側の葉から摘んで収穫します。

まとめ

ルッコラは、独特の風味と豊富な栄養価を持つ、魅力的な葉野菜です。サラダはもちろん、様々な料理に取り入れて、食卓を豊かに彩ってみてはいかがでしょうか。

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