ルナ24号

ルナ24号：ソ連の無人月探査機

ルナ24号（ロシア語: Луна-24）は、1976年にソ連によって打ち上げられた無人の月探査機です。この探査機は、月面に着陸後の土壌サンプルを帰還させたことで重要な役割を果たし、ルナ計画の最後の機体となりました。また、ルナ24号は無人サンプルリターンに成功した宇宙機の中では3機目であり、前の成功例にはルナ16号と20号があります。

打ち上げと飛行経過

ルナ24号は、1976年8月9日15時4分（UTC）にバイコヌール宇宙基地からプロトンロケットによって無事に打ち上げられました。月周回軌道に投入された後、高度115km、傾斜角120度の軌道を経て、北緯12.75度、東経62.2度の地点に位置する危難の海にソフトランディングしました。この着陸地点周辺は、クレーターが広がる平地であり、直径64メートルのクレーターも近くに存在していました。

さらに興味深いことに、この位置から2.3km離れた場所には、1974年にサンプルリターンに失敗したルナ23号の残骸があることも確認されています。

ルナ24号は、着陸後に月面土壌を170.1グラム採取し、カプセルに収めました。そして、8月19日5時25分には月面から帰還用のロケットを打ち上げました。このカプセルは、8月22日に地球の大気圏に再突入し、同日の5時55分（UT）にシベリア西部スルグトの南東200km地点に無事着陸しました。

ルナ計画の終焉

ルナ24号の成功をもって、ルナ計画は事実上終了しました。それ以降、月に軟着陸した探査機は、37年後の中国の嫦娥3号であり、サンプルリターンに成功したのは44年後の嫦娥5号です。このように、ルナ24号は長い期間を経て月探査の歴史に名を刻む存在となりました。

予備機の存在

コスモアイル羽咋には、ルナ24号の実物のバックアップ機が展示されています。このバックアップ機は、現実の任務で故障が発生した場合に備えて待機していたと言われており、ルナ24号の偉業を記念するための貴重な資料です。

結論

ルナ24号は、無人探査機の先駆者としての役割を果たしただけでなく、後の宇宙探査活動においても多大な影響を与えました。月面での採掘活動や宇宙探査技術の発展に寄与したその業績は、今も多くの科学者や技術者に引き継がれています。

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