ルーテル学院大学

ルーテル学院大学について

ルーテル学院大学（ルーテルがくいんだいがく）は、東京都三鷹市大沢に位置する日本の私立大学です。この大学は1909年に設立され、1964年に正式に大学として認可されました。略称はルーテル大であり、その名は宗教改革の指導者マルティン・ルターに由来しています。大学の設立当初から、キリスト教に基づく教育と牧師や指導者の育成が重視されてきました。

教育の目的と学風

ルーテル学院大学では「心と福祉と魂の高度な専門家を養成する」という教育目標を掲げています。大学の理念には、ルターの言葉が刻まれており、「自分のためでなく、隣人のために生きて、仕える生に神の祝福があるように」という教えが強調されています。このような教育方針は、一人ひとりの学生を大切にし、個々の成長を支援することに重きを置いています。学生の約10%はクリスチャンであり、大学内には様々な宗教や価値観が共存する環境が育まれています。

学部とコース制度

2014年からは、1学部1学科5コース制に改編されました。現在の学部は総合人間学部であり、以下の5つのコースがあります。

1. 福祉相談援助コース：公的機関や病院などで活動するソーシャルワーカーの育成。
2. 地域福祉開発コース：地方公共団体やNPO/NGOでの支援を目指す人材を育成。
3. 子ども支援コース：児童福祉施設に関わる専門家を養成。
4. 臨床心理コース：臨床心理士資格取得を目指す専門家を育成。
5. キリスト教人間学コース：キリスト教に基づく人間支援を行う専門家を育成。

沿革と歴史

ルーテル学院大学は、その創立以来、様々な変遷を経て現在に至ります。1909年に熊本で開校した路帖神学校がその始まりで、1943年には日本東部神学校と合流し、1950年には再開。その後、1964年に大学として設立され、時代のニーズに応じた教育改革を重ねてきました。特に、1996年には現在の名称に変更され、教育内容や体制が見直されました。

学生生活と活動

学生生活においては、数多くの部活動やサークルが存在し、音楽や芸術、ボランティア活動に取り組んでいます。学園祭では「愛祭」が開催され、学生同士の交流の場となっています。また、教会活動や地域貢献も重視されており、キリスト教の精神に基づいた生活が促されています。

教育機関としての評価

大学院には社会福祉学専攻と臨床心理学専攻が設置されており、特に臨床心理学専攻は日本臨床心理士資格認定協会の指定校として評価されています。卒業生の多くが臨床心理士として活躍し、高い合格率を誇るなど、その教育の質が確かなものとなっています。

対外関係と交流

ルーテル学院大学は、隣接する東京神学大学との単位互換制度を設けており、他大学との連携も強化されています。また、日本で初めて先天性盲ろう者を受け入れた大学という歴史があり、ダイバーシティを尊重した教育が行われています。

このように、ルーテル学院大学はキリスト教に基づく教育を根幹に、社会に貢献できる豊かな人材の育成を目指しています。

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