ルートヴィヒ・フェルディナンド・シュノル・フォン・カロルスフェルト
ルートヴィヒ・フェルディナンド・シュノル・フォン・カロルスフェルト（1788年10月11日 - 1853年4月13日）は、19世紀前半のドイツを代表する画家の一人です。
生い立ちと家族
プロイセン王国のケーニヒスベルク（現在のロシア、カリーニングラード）で、金属加工で功績をあげて爵位を得た家系の出身です。父ファイト・シュノルも画家であり、二人の弟、エドゥアルトとユリウスも画家として活動しました。このように、シュノル・フォン・カロルスフェルトは芸術一家の中で育ち、幼少期から絵画の才能を伸ばしました。
ウィーンでの修業時代
父から絵画の手ほどきを受けた後、16歳でウィーンへ移り、ウィーン美術アカデミーに入学しました。ハインリヒ・フリードリヒ・フューガーに師事し、アカデミーではヨハン・フリードリヒ・オーファーベックらと出会いました。オーファーベックは、後に「ナザレ派」と呼ばれる聖ルカ兄弟団を結成しますが、シュノル・フォン・カロルスフェルトはこれには参加しませんでした。ウィーンでは、ロマン派の詩人ツァハリアス・ヴェルナーや文学者のフリードリヒ・シュレーゲルと親交を深め、ロマン主義の思想に触れました。
結婚とアカデミーでの挫折
1812年、シレジア出身の女性と結婚しました。1818年にはウィーン美術アカデミーの校長を目指しましたが、ロマン主義の文学者との交流が保守的な政治家メッテルニヒの反感を買って実現しませんでした。この挫折後、シュノル・フォン・カロルスフェルトは、オーストリア宮廷で不遇な立場にあったヨハン大公の支援を受け、大公の別荘の装飾画を手がけるなど、画家としての活動を続けました。
各地への旅と晩年の活躍
1830年代には、スイス、パリ、そしてドイツ各地を旅しました。ロマン主義絵画が人気を得るようになったことや、ヨハン大公の支援もあり、1835年に美術アカデミーの会員に選ばれました。1841年からは、ベルヴェデーレ宮殿の「オーストリア・ギャラリー」の学芸員を務め、美術界で重要な役割を担いました。
作風と弟子
シュノル・フォン・カロルスフェルトの作風は、ロマン主義的な要素を持ちながらも、古典的な構成と緻密な描写を併せ持つ点が特徴です。歴史画や宗教画、肖像画などを手掛けました。弟子には、同じくドイツの画家であるモーリッツ・フォン・シュヴィントがいます。
参考文献
Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld. Biographisches Lexikon des Kaiserthums Oesterreich 1876
Ulrich Thieme, Felix Becker u. a.: Allgemeines Lexikon der Bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart. Band 30, E. A. Seemann, Leipzig 1936, p. 208 f..
Franz Schnorr von Carolsfeld (1891), "Schnorr von Carolsfeld, Ludwig", Allgemeine Deutsche Biographie (ADB) (in German), 32, Leipzig: Duncker & Humblot, pp. 189–190
Alexander Strasoldo-Graffemberg: Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld (1788–1853). Albert-Ludwigs-Universität, Freiburg (Breisgau) 1986, (Dissertation).
* Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld in: Ulrich Thieme, Felix Becker u. a.: Allgemeines Lexikon der Bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart. Band 30, E. A. Seemann, Leipzig 1936, p. 208 f..
生い立ちと家族
プロイセン王国のケーニヒスベルク（現在のロシア、カリーニングラード）で、金属加工で功績をあげて爵位を得た家系の出身です。父ファイト・シュノルも画家であり、二人の弟、エドゥアルトとユリウスも画家として活動しました。このように、シュノル・フォン・カロルスフェルトは芸術一家の中で育ち、幼少期から絵画の才能を伸ばしました。
ウィーンでの修業時代
父から絵画の手ほどきを受けた後、16歳でウィーンへ移り、ウィーン美術アカデミーに入学しました。ハインリヒ・フリードリヒ・フューガーに師事し、アカデミーではヨハン・フリードリヒ・オーファーベックらと出会いました。オーファーベックは、後に「ナザレ派」と呼ばれる聖ルカ兄弟団を結成しますが、シュノル・フォン・カロルスフェルトはこれには参加しませんでした。ウィーンでは、ロマン派の詩人ツァハリアス・ヴェルナーや文学者のフリードリヒ・シュレーゲルと親交を深め、ロマン主義の思想に触れました。
結婚とアカデミーでの挫折
1812年、シレジア出身の女性と結婚しました。1818年にはウィーン美術アカデミーの校長を目指しましたが、ロマン主義の文学者との交流が保守的な政治家メッテルニヒの反感を買って実現しませんでした。この挫折後、シュノル・フォン・カロルスフェルトは、オーストリア宮廷で不遇な立場にあったヨハン大公の支援を受け、大公の別荘の装飾画を手がけるなど、画家としての活動を続けました。
各地への旅と晩年の活躍
1830年代には、スイス、パリ、そしてドイツ各地を旅しました。ロマン主義絵画が人気を得るようになったことや、ヨハン大公の支援もあり、1835年に美術アカデミーの会員に選ばれました。1841年からは、ベルヴェデーレ宮殿の「オーストリア・ギャラリー」の学芸員を務め、美術界で重要な役割を担いました。
作風と弟子
シュノル・フォン・カロルスフェルトの作風は、ロマン主義的な要素を持ちながらも、古典的な構成と緻密な描写を併せ持つ点が特徴です。歴史画や宗教画、肖像画などを手掛けました。弟子には、同じくドイツの画家であるモーリッツ・フォン・シュヴィントがいます。
参考文献
Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld. Biographisches Lexikon des Kaiserthums Oesterreich 1876
Ulrich Thieme, Felix Becker u. a.: Allgemeines Lexikon der Bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart. Band 30, E. A. Seemann, Leipzig 1936, p. 208 f..
Franz Schnorr von Carolsfeld (1891), "Schnorr von Carolsfeld, Ludwig", Allgemeine Deutsche Biographie (ADB) (in German), 32, Leipzig: Duncker & Humblot, pp. 189–190
Alexander Strasoldo-Graffemberg: Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld (1788–1853). Albert-Ludwigs-Universität, Freiburg (Breisgau) 1986, (Dissertation).
* Ludwig Ferdinand Schnorr von Carolsfeld in: Ulrich Thieme, Felix Becker u. a.: Allgemeines Lexikon der Bildenden Künstler von der Antike bis zur Gegenwart. Band 30, E. A. Seemann, Leipzig 1936, p. 208 f..
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