ルーベン・ブラデス
ルーベン・ブラデス・ベリード・デ・ルナ
ルーベン・ブラデス・ベリード・デ・ルナ（1948年7月16日生まれ）は、パナマ市で誕生した著名なサルサ歌手、作詞作曲家、俳優、そして政治家です。特に知られている楽曲には「ペドロ・ナバハ」があり、彼は南アメリカやラテンアメリカの音楽シーンにおいて重要な存在として記憶されています。彼の作品は、ヌエバ・カンシオンやヌエバ・トロバなどの「新しい歌」運動に影響を与え、サルサ音楽に詩的な要素を加えたことで知られています。
来歴
ブラデスの家族背景には音楽と芸術が深く根付いていました。父親はもともとパーカッション奏者だったものの探偵に転身し、母親は歌手でありラジオ演劇の声優として活躍していました。また、彼の祖父はセント・ルシアからパナマに移住し、運河関連の仕事に従事しました。その影響は彼の音楽にも表れ、1992年には祖父についての曲「West Indian Man」を発表しています。
政治の道を志し、パナマ国立大学で政治学と法学の学位を取得しました。その後、パナマ銀行で弁護士として働きましたが、1974年にアメリカに移住し、マイアミで亡命した両親と再会しました。彼はニューヨークのファニア・レコードに就職し、音楽のキャリアをスタートさせます。
音楽家としての活動
ブラデスは郵便業務をしながら作曲を続け、さまざまなアーティストとコラボレーションをしました。ウイリー・コローンのバンドとの共演は特に注目され、彼らのアルバム『シエンブラ』は歴史的な売上を記録しました。1980年代初頭、ブラデスはエレクトラ・レーベルと契約し、後に「Seis Del Solar」として知られるバンドを結成しています。
彼は音楽活動を通じて様々な賞を受賞しており、1985年にはグラミー賞を受賞したアルバム『エセーナス』をリリース。また、彼の英語のアルバムが commercialism を超えた芸術作品であることも評価されています。スティングやエルヴィス・コステロとのコラボレーションも行い、2003年には『ムンド〜地球』で再度グラミー賞を受賞しました。2004年には音楽活動を一時休止し、政治活動に専念することとなりました。
俳優としてのキャリア
ブラデスは1982年に映画『The Last Fight』で初めて主題歌を手掛け、映画界に進出します。彼の脚本を基にした映画『Crossover Dreams』で主演し、自身の生涯を追ったドキュメンタリーも制作されました。1997年にはポール・サイモンのブロードウェイミュージカル『The Capeman』に出演し、その後も多くの映画に登場しています。
政治家としての活動
音楽家として成功を収めながらも、ブラデスは政治家としての志を常に持ち続けました。1985年にはハーバード大学で法学の修士課程を修了し、1990年代には故郷のパナマでハバエゴロ党を結成しました。1994年には大統領選にも立候補し、20％の得票率を獲得しました。2000年には国連親善大使に任命され、2004年には観光庁大臣としてパナマ政府に関与しました。
代表的なディスコグラフィ
ブラデスの音楽キャリアには多くのアルバムが含まれています。代表作には以下のものがあります：
その他、多数のヒット作やセッション参加もあり、彼の音楽は広く親しまれています。また、映画やテレビシリーズにも出演し、幅広いエンターテインメント界で活躍しています。ブラデスのキャリアは、音楽、映画、政治にわたり多岐にわたっており、彼の影響力は今もなお強いものです。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。