パナマ市

パナマシティの概要

パナマシティ（スペイン語：Ciudad de Panamá）は、パナマ共和国の首都であり、太平洋に接している重要な都市です。この都市はパナマ運河の入り口でもあり、物流や貿易の要所として発展してきました。政治、経済、文化の中心地であると同時に、中米の有数の国際都市としても知られています。国際的な金融の中心地として評価されており、各国の銀行が数多く進出しています。

また、パナマシティの旧市街地はパナマ・ビエホと呼ばれ、ここは世界文化遺産にも登録されています。この地域は、訪問者にとって歴史的な魅力が詰まった観光スポットとなっており、多くの旅行者がその歴史的建造物や遺跡を見学するために訪れます。さらに、パナマの守護聖人として信仰されるサンタ・マリア・ラ・アンティグアがこの都市に関連づけられています。

歴史

パナマシティの歴史は1519年にさかのぼり、スペインの探検家ペドロ・アリアス・デ・アビラによって設立されました。この都市は、南米ペルーへの探検の基地として利用されたり、スペインへの成金を海路で運ぶための重要な拠点として機能していました。しかし、1671年にはイギリスの海賊ヘンリー・モーガンが襲来し、都市を攻撃、略奪して火を放ち破壊しました。この事件がきっかけで、1673年に都市は約11km西南にあるカスコ・ビエホに移転します。

19世紀には、カリフォルニアでの金の発見がパナマ経済を再び活性化させました。1855年にはパナマ鉄道が設立され、多くの人々が金を求めて地峡を渡るようになりました。これに伴い、パナマシティは商業と貿易の中心地として再び繁栄を遂げ始めることになります。

その後、交通量の増加が続き、1880年にはフランス人技師フェルディナン・ド・レセップスの指導のもとでパナマ運河の建設が始まりましたが、技術的・資金的な問題により一度は放棄されました。1902年にアメリカ合衆国が運河建設を決定し、1903年には新たに工事が再開。1914年にはついにパナマ運河が開通し、このプロジェクトはパナマシティのインフラを大きく発展させました。

気候

パナマシティはサバナ気候に属し、気温は年間を通じて約28度と比較的一定です。雨季は5月から12月まで続き、この間は降水量が増えます。乾季であっても湿度が高く、日照時間は他の熱帯地域と比べるとやや少なめです。これによりメキシコや中央アメリカといった他の国々と同様、特有の自然環境を持っています。

交通網

2014年には市内を結ぶパナマメトロの最初の区間が開通し、市民の日常的な移動がさらに便利になっています。トクメン国際空港は市郊外に位置し、アメリカ大陸やヨーロッパ各国との航空路線が充実しており、特にコパ航空がその拠点として利用されています。

姉妹都市

パナマシティは、複数の外国都市と姉妹都市関係を結んでいます。例えば、スペインのマドリード、韓国の仁川広域市、中国の東莞市、日本の今治市などがあります。これにより、異文化交流が盛んで、国際的なネットワークが広がっています。

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