レイ (潜水艦)

USS Ray (SS/SSR-271)

USS Rayはアメリカ海軍に所属する潜水艦であり、その艦種はガトー級に属しています。艦名の「レイ」はエイの一種を日本語で指し、潜水艦としての役割を果たしました。さらに、退役後9年経ってから2代目の「レイ」（SSN-653）が原子力潜水艦として就役しています。

艦歴

起工から就役まで

USS Rayは1942年7月20日にウィスコンシン州マニトワックの造船所で起工されました。1943年2月28日には進水。その後、艦長のブルックス・J・ハーラル少佐の指揮のもと、1943年7月27日に正式に就役しました。初期訓練はミシガン湖で行われた後、ニューオーリンズを経由してパナマ運河に向かい、1943年10月30日にオーストラリアのブリスベンに到着しました。ここから、ニューギニアのミルン湾に向けて展開し、戦闘準備を整えました。

第1の哨戒（1943年11月 - 12月）

1943年11月13日、USS Rayは初めての哨戒任務に出発しました。ビスマルク諸島方面に向かう中で、11月26日に輸送船団を発見し、魚雷を発射。数隻を撃沈する戦果を上げました。また、12月1日にも輸送船団を見つけ、護衛艦との砲戦が展開されました。これらの哨戒行動は24日間続き、12月7日にミルン湾に帰投しました。

第2の哨戒（1943年12月 - 1944年1月）

12月11日から再び哨戒に出発し、スターリング海域での補給後、特設運送船「巨港丸」を発見。魚雷を発射して撃沈し、続けて護衛艦付きの船団にも攻撃を加えました。1月12日までの間に数回の戦闘を経て、再びフリーマントルに帰投しました。

第3の哨戒（1944年2月 - 3月）

1944年2月6日、南シナ海およびインドシナ半島方面への哨戒で、機雷を敷設しつつ敵船団を追跡しました。いくつかの攻撃を試み、戦果を上げましたが、爆雷攻撃にさらされる場面もありました。

第4の哨戒（1944年4月 - 5月）

4月23日から始まったミンダナオ島方面の哨戒では、輸送船団の追跡と攻撃を行い、最初の攻撃で複数の敵船を沈めることに成功しました。しかし、実際に確認した撃沈数は限定的でした。

第5の哨戒（1944年7月 - 8月）

この期間、USS Rayは南シナ海、ルソン島方面で戦闘を継続し、いくつかの輸送船を攻撃しました。特に、「じゃんび丸」などの大型輸送船への攻撃が印象的でした。

第6の哨戒（1944年9月 - 12月）

南シナ海でのこの哨戒では、敵艦船の発見に努め、成功した攻撃がいくつかありましたが、対潜呪爆撃に耐える必要もありました。たびたび潜航を強いられました。

第7の哨戒（1945年4月 - 6月）

戦争の終結に向けて、日本近海での哨戒で捕虜の救助活動も行いました。この時期の任務は主に小型輸送船への攻撃に集中しました。

第8の哨戒（1945年7月 - 8月）

この期間、タイランド湾において多数のジャンクを攻撃し、戦果を上げました。戦後の約30日間の行動を経て、無事にスービック湾に帰投しました。

戦後の活動

第二次世界大戦終結後、USS Rayはスービック湾を出発し、凱旋しました。その後は一時訓練艦としての任務や、レーダー哨戒潜水艦としての転換が行われました。1958年に予備役となり、1960年には除籍されました。

この艦はその戦歴において7つの従軍星章やフィリピン共和国の賞を受けるなど、多くの功績を残しました。

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