レイジングスピリッツ

レイジングスピリッツ：東京ディズニーシーの興奮と謎に満ちた冒険

東京ディズニーシーのロストリバーデルタに位置するレイジングスピリッツは、2005年7月21日に開業したローラーコースター型のアトラクションです。東京ディズニーシー初の新規アトラクションとして、多くの来場者から高い人気を誇っています。

開業から現在まで：安全性の進化と改良

パリのディズニーランドにある「インディ・ジョーンズと危難の魔宮」を原型として、スイスのインタミン社が設計に携わりました。マヤ・インカ文明を思わせる遺跡をモチーフとした外観と、急降下や360度回転ループなど、スリル満点のコースが特徴です。

開業当初は東京ディズニーリゾートで最も身長制限が厳しく、140cm以上195cm未満という条件に加え、ショルダーバーと背もたれの間に15cm以下の隙間が必要でした。これは、試験走行での激しい横揺れを考慮した安全対策です。2006年にはレールの張り替え工事が行われ、横揺れが軽減されました。その後、2009年には身長制限が117cm以上に引き下げられ、より多くのゲストが楽しめるようになりました。

安全対策は現在も継続的に行われており、乗車前にキャストによる身体条件の確認も可能です。また、アトラクション導入当初からシングルライダー制度を導入し、待ち時間を短縮できる工夫もされています。シングルライダー専用エントランスは2019年頃に廃止されましたが、ファストパス・エントランスから利用できます。

2023年には40周年記念プライオリティパスが導入されるなど、常に進化を続けています。

物語：古代神の怒りによってねじ曲がった遺跡

レイジングスピリッツの物語は、中央アメリカのジャングルで発掘された古代遺跡を舞台としています。遺跡には、火の神「イクチュラコアトル」と水の神「アクトゥリクトゥリ」が祀られており、発掘チームによる神の像の配置ミスが、遺跡全体を巻き込む超常現象を引き起こしました。

神の怒りによって、遺跡は水と炎に包まれ、ホッパーカー（貨車）のレールはねじ曲げられました。ゲストはホッパーカーに乗り込み、この超常現象を体験することになります。神の像はアトラクション内でも確認でき、イクチュラコアトルは水平旋回部分、アクトゥリクトゥリはループ部分に配置されています。

アトラクションのスペックと事故

最高速度60km/h、所要時間1分30秒、走行距離約600m。12名乗車可能なホッパーカーが8台あり、最大6台が運行されています。総工費は約80億円にのぼる大規模なアトラクションです。

2012年には、安全バーの不具合による事故が発生し、アトラクションは一時休止されました。オリエンタルランドは事故原因を従業員の操作ミスと発表し、マニュアルの見直し、役員報酬減額などの対策を行いました。安全確認後、アトラクションは再開されました。

トリビア：隠された細部と謎

レイジングスピリッツには、多くの隠された細部や謎があります。

開業初日は、スタンバイ列が最大4時間待ち、ファストパス列もパーク全体に及ぶほどの大盛況でした。
待ち列には、遺跡発掘チームの研究室や、関係者専用口の看板など、物語を深める様々な演出が施されています。
ファストパス用入場口にある木箱の送付先は、「USA NEWYORK PARK AVE HIGH TOWER TRUST」となっており、ホテルハイタワーのアトラクションと関連性があると言われています。
待ち列にはコウモリが隠されています。
乗り物の巻き上げ中に流れるアナウンスは、待ち列のモニターと同一の音声です。
巻き上げに使われるチェーンは2本あり、パリ版の1本より増えています。

これらの細部まで作り込まれた演出は、来場者に更なる楽しさと謎解きへの探求心を掻き立てます。レイジングスピリッツは、スリル満点のライド体験だけでなく、物語や謎解き要素も楽しむことができる、魅力的なアトラクションです。

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