レイトン (潜水艦)

レイトン (USS Raton, SS/SSR/AGSS-270)

概要

「レイトン」はアメリカ海軍の潜水艦で、ガトー級に属する艦艇です。その艦名はスペイン語で「鼠」を指し、様々な魚類を連想させる名称です。艦は第二次世界大戦中に数多くの戦果を挙げ、戦後も様々な役割を果たしました。

艦歴

「レイトン」は1942年5月29日にウィスコンシン州のマニトワック造船所でその建造が始まり、1943年1月24日に進水しました。艦長はジェームス・W・デイヴィス少佐で、1943年7月に就役しました。最初の訓練を行い、アメリカ第7艦隊に合流するために南西太平洋へと向かいました。

第1の哨戒 (1943年11月 - 12月)

「レイトン」は初めての哨戒で、ビスマルク諸島などへ進出しました。南太平洋で輸送船団を発見し、魚雷攻撃を実施して特設運送船「尾上丸」を撃沈しました。続いてオ306船団に接触し、陸軍輸送船にも攻撃を行い、成果を上げました。敵艦に対し激しい反撃を受けながらも、「レイトン」は深深度での退避を余儀なくされました。

第2、第3の哨戒 (1943年12月 - 1944年4月)

2回目の哨戒ではハルマヘラ島へ向かい、護衛艦を伴った目標を攻撃して成功を収めました。3回目の哨戒ではジャワ海と南シナ海で活動し、他の艦と連携して輸送船に対する攻撃を敢行しましたが、直接の戦果は見られませんでした。

第4の哨戒 (1944年5月 - 6月)

第4回目の哨戒では、ヒ63船団の襲撃に成功し、戦果を上げました。その後病院船や貨物船をも撃沈し、攻撃を重ねて多くの獲物を仕留めました。この哨戒では艦は激しい爆雷攻撃に晒されましたが、致命的な損傷を免れました。

第5、第6の哨戒 (1944年7月 - 12月)

5回目の哨戒は南シナ海で行われ、特にダソル沖での攻撃が記録されました。6回目では輸送船団を攻撃し、成功を収めましたが、撃沈には至らず、最終的に帰還しました。

第7、第8の哨戒 (1945年4月 - 7月)

7回目の哨戒では、日本の艦船がほとんど壊滅状態である中、依然として艦に接触し攻撃を行いました。8回目の哨戒では航空機の救助任務に従事し、戦闘には関与しませんでした。終戦により、「レイトン」はスービック湾を経てアメリカ本国に戻りました。

戦後の経歴

戦後は冷戦時代においてもレーダー哨戒潜水艦として再任務を受け、様々な訓練演習に参加。1952年にはレーダー修正を受け、1973年まで活動が続けられました。最終的には除籍され、スクラップとして売却されました。「レイトン」はその戦功により、6つの従軍星章を受章しています。

まとめ

「レイトン」は第二次世界大戦において多くの戦果を挙げると共に、その後も冷戦時代の防衛任務に寄与しました。その戦歴と貢献はアメリカ海軍の海洋戦略において重要な位置を占めています。

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