レキシントン・アベニュー-63丁目駅

レキシントン・アベニュー-63丁目駅

レキシントン・アベニュー-63丁目駅は、ニューヨーク市地下鉄のIND/BMT63丁目線に位置し、レキシントン・アベニューと63丁目の交差点に存在します。この駅は終日F系統とQ系統が停車し、ラッシュ時にはN系統およびR系統も利用可能です。駅は2層構造を持ち、上層がブルックリン方面（ダウンタウン行き）、下層がクイーンズ方面（アップタウン行き）となっています。

歴史的背景

レキシントン・アベニュー-63丁目駅は、MTAによる1968年の行動計画の一環として設計され、63丁目線の建設工事が1969年11月に始まりました。このプロジェクトには約12億3000万米ドルが投じられ、開削工法とトンネル掘削機を用いて工事が行われました。駅のIND側は1983年に完成し、その後「年間最優秀建設プロジェクト」として米国土木学会大都市部支部から表彰されました。しかし、実際の乗客サービスが開始されたのは1989年のことであり、多層構造の63丁目トンネルの上層部分が完成した際にようやく利用が可能となりました。

駅の設計と構造

この駅は、各階が単線・片面ホームのように見えるように設計されているものの、実際に使用されているのはIND側のみです。ホームの壁はそれぞれの階を半分に区切っており、島式ホームとしても機能しています。閉鎖されたBMT側の線路は、将来的にはBMTブロードウェイ線と接続される計画がありましたが、1975年の財政危機により建設が中止されてしまいました。その結果、BMT側は放棄され仮設のオレンジ色の煉瓦壁で覆われ、IND側には仮設天井が取り付けられました。

駅の東側には、IND線側から2番街地下鉄第3期線への接続分岐器が設置されており、将来的な運行の可能性を示唆しています。この接続により、クイーンズからミッドタウンやダウンタウンへのアクセスを向上させる計画があります。

2番街地下鉄との接続

2007年には2番街地下鉄の建設が再開され、当駅も改修工事が行われました。この改修には新しい階段や壁タイル、柱カバーの設置が含まれ、駅内の各種設備も更新されました。改修工事は2017年の2番街線開業を見越して進められ、工事の一環として芸術作品も新たに設置される予定です。

運行系統の変遷

1989年の開業当初、当駅にはB系統とQ系統が運行していましたが、2001年には63丁目連絡線の開通によりF系統が終日運行するようになりました。これにともない、利用者の利便性が向上し、レキシントン・アベニュー/59丁目駅への無料メトロカード乗換が新たに追加されました。BMT側の運行は2017年に再開され、Q系統も停車開始しました。

駅のエントランス

レキシントン・アベニュー-63丁目駅には、北西角にエスカレーターや階段、南西角にも出入口が設けられています。改札口からは、中間階および下層コンコースへのアクセスも整備されており、各プラットフォームへ通じるエスカレーターや階段も完備されています。駅の複雑な構造は、深い地下に設けられているため、効率よく設計されています。

この駅は、ニューヨークの地下鉄網の重要なハブとして機能しており、多くの乗客に利用されています。将来的には、さらなる発展が期待されており、都市交通の利便性向上に貢献するでしょう。

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