レジェンダリー・エンターテインメント

レジェンダリー・エンターテインメントとは

レジェンダリー・エンターテインメントは、2000年にトーマス・タルによって設立されたアメリカの映画製作・マスメディア企業です。カリフォルニア州バーバンクに拠点を置き、ワーナー・ブラザース、ユニバーサル・ピクチャーズ、パラマウント・ピクチャーズ、Netflixといった大手企業と共同で映画製作を行っています。

歴史

設立と初期

トーマス・タルは、プライベート・エクイティ・ファームから5億ドルを調達し、レジェンダリー・エンタテインメントを設立しました。この会社は、大手映画製作会社と、ABRYパートナーズ、AIGダイレクト・インベストメントなどのウォール街の投資家を結びつけた最初の企業のひとつです。2005年にはワーナー・ブラザースと提携し、7年間で最大40本の映画を共同製作することで合意しました。

その後の成長

2010年、タルは他の投資家と共に、初期投資家の株式を買い取り、筆頭株主となりました。2011年には、アクセル・パートナーズが株式を取得し、同社の評価額は10億ドルを超えたと報じられました。2013年には、ユニバーサル・ピクチャーズとの間で、レジェンダリーの映画のマーケティング、共同出資、配給を行うことで合意しました。2014年には、ソフトバンクがレジェンダリーの株式を10％取得し、同社の総資産は約30億ドルに増加しました。

中国企業による買収

2016年1月、中国のコングロマリットである万達集団が、レジェンダリー・エンタテインメントを35億ドルで買収することで合意しました。これは、中国企業によるアメリカのメディア企業の買収としては最大規模でした。しかし、2017年には、CEOのタルが退任し、万達集団幹部が後任となりました。

CEO交代と万達集団の撤退

2017年10月、万達集団幹部がレジェンダリー・エンタテインメントと万達・グループの役職から退任しました。これは、中国政府が万達集団の海外事業への融資を禁止したことが原因だと考えられています。同年12月には、ジョシュア・グロウデがレジェンダリー・エンタテインメントのCEOに就任しました。

ワーナー・ブラザースとの再提携

レジェンダリー・ピクチャーズとユニバーサル・スタジオの配給契約は2018年に終了し、ワーナー・ブラザース・ピクチャーズに戻ることが新たに合意されました。

ワーナーメディアとの対立

2020年12月、レジェンダリー・エンタテインメントは、ワーナーメディアのマルチリリース計画に不満を抱いていると報じられました。レジェンダリーは、マルチリリースの決定について事前に通知を受けておらず、『DUNE/デューン 砂の惑星|DUNE_デューン 砂の惑星』や『ゴジラvsコング』の配給方法についても発言権を与えられていませんでした。その後、ワーナー・ブラザースとの間で合意がなされ、法的な争いは回避されました。

現在

2024年にはレジェンダリーは万達の持ち株を買い取り、レジェンダリーとアポロが対等な所有者となりました。
ライオンツリー・アドバイザーズを雇い、SPACとの合併、買収、パートナー探しなど、可能性のある取引を検討していることが報じられています。

レジェンダリー・エンターテインメントは、数々のヒット作を世に送り出してきた実績のある映画製作会社です。今後の展開にも注目が集まります。

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