レッツゴーキリシマ

レッツゴーキリシマ：地方から中央へ、そして第二のステージへ

レッツゴーキリシマは、日本の競走馬として2006年に誕生しました。競売にかけられるも落札されず、その後、ゴウゴウキリシマの馬主である西村新一郎氏に迎え入れられ、九州地方で育成されました。

2007年、デビュー戦を勝利で飾ると、その後も安定した成績を残します。2歳時は小倉2歳ステークス5着、ききょうステークス2着、京王杯2歳ステークス3着、朝日杯フューチュリティステークス2着と、将来を期待させる走りを見せました。

3歳になると、クラシック路線に挑戦します。きさらぎ賞4着、スプリングステークス9着、皐月賞5着、NHKマイルカップ9着と、クラシックでは結果を残せませんでしたが、日本ダービーでは果敢に逃げの戦法に出ました。しかし、最後は後続に捕まり13着に終わりました。

古馬との対戦では、京成杯オータムハンデキャップで2着と好走を見せます。その後もいくつかのレースに出走するものの、思うような結果を残せず、2009年には転厩。転厩後は、レインボーステークス、カシオペアステークスと2つのレースで逃げ切り勝ちを収め、復活を遂げます。しかし、福島記念では7着と敗れ、再び長期休養に入りました。

そして迎えた2010年、関屋記念で始動。見事な逃げ切りで重賞初制覇を成し遂げます。しかし、その後の毎日王冠を目指す調教中に左脚浅屈腱炎を発症、長期療養を余儀なくされます。幹細胞移植手術を受け、現役復帰を目指しました。

2012年に復帰を果たしますが、思うような結果は得られず、同年8月に競走馬登録を抹消。引退後は乗馬となりました。その後、福島県に移り、「タレント馬」として活躍の場を広げます。大河ドラマ「八重の桜」への出演や、相馬野馬追への出場など、第二の人生も華々しく送っています。

レッツゴーキリシマの血統背景も興味深いものです。祖母はマルゼンキールで、その半兄には名馬マルゼンスキーがいます。母のマルシンアモンは地方競馬で2勝を挙げ、レッツゴーキリシマを含む多くの産駒を送り出しました。兄弟には、シンザン記念を制したゴウゴウキリシマや、京都2歳ステークスを制したゴールドキリシマがおり、これら3頭は「キリシマ（三）兄弟」と呼ばれ、西村新一郎氏が所有する馬として知られています。

レッツゴーキリシマの競走生活は、地方競馬での育成から始まり、中央競馬での重賞制覇、怪我からの復活、そして引退後の新たな活躍まで、数々のドラマチックな出来事が詰まった、まさに波乱万丈の物語でした。その輝かしい戦績と、引退後もなお続く活躍は、多くの人々に感動と記憶を刻み込んでいます。 彼の物語は、競走馬としての才能のみならず、その生命力と適応力、そして周りの人々との絆の物語でもあります。

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