レッドドラゴン (TRPG)

概要

『レッドドラゴン』（RED DRAGON）は、星海社が運営するウェブサイト上で2012年1月31日から2014年5月29日まで連載された作品であり、TRPGリプレイの手法を使用しています。この作品は「夜」を単位に分割されたエピソード形式で進行し、第六夜の下巻を持って完結を迎えました。その後、星海社FICTIONSからイラストや加筆・修正が施された書籍版も刊行されています。作品の原案を基にしたメディアミックス企画『ケイオスドラゴン』も発表されています。

創作手法とシステム

この作品は、公式サイトで「RPF（Role Playing Fiction）」と称される独自の用語に基づいています。『レッドドラゴン』には一般的なTRPGのルールブックは存在せず、作品専用に設計された一時的なルールシステムで遊ばれており、三田誠、三輪清宗、小太刀右京がその設計を手がけました。フィクションマスター（FM）として三田誠が参加しており、プレイヤーたちには虚淵玄、奈須きのこ、紅玉いづき、しまどりる、成田良悟という面々が名を連ねています。また、作品では崎元仁によるBGMが流れ、しまどりるによって作中イラストが描かれています。

ケイオスドラゴンプロジェクト

2015年2月に発表された『ケイオスドラゴン』プロジェクトは、『レッドドラゴン』のストーリーや設定を元に式のメディアミックス展開を図るものでした。このプロジェクト下では、テレビアニメ『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』が同年7月から9月にかけて放送され、続いて赤竜戦役から10年後を描いたスマートフォン向けゲームが『ケイオスドラゴン 混沌戦争』という名称で配信されるなど、多岐にわたる展開が行われました。

ストーリー

物語は二つの大国が冷戦状態にある中、両国の間に位置する島国ニル・カムイを舞台とします。ここには七匹の竜が存在し、一匹の「赤の竜」が突如として発狂し、周辺地域に脅威をもたらします。プレイヤーたちはこの竜を討伐するため集結した非公式の部隊となります。後の『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』では、物語が10年後の異なる展開を描き、主人公が記憶を失った状態から始まります。

世界観

本作品は剣や魔法、機械が混在するファンタジーの世界観で、そこでの社会情勢や架空人種への差別が描かれています。物語の舞台であるニル・カムイでは交通手段として徒歩や船舶が主であり、環境的な障壁から、自動車や工場の描写は見られません。

キャラクター

物語にはさまざまなキャラクターが登場します。中でも中心人物は「忌ブキ」という13歳の少年で、彼は特別な能力を持っています。また、他のスタープレイヤーによるキャラクターも個性的であり、彼らの成長や葛藤が物語の進行に大きな影響を与えます。

その他

作品は数冊の単行本としても出版され、アニメ版やボードゲーム、スマートフォンアプリなど、多方面の媒体で展開されています。特にアニメ『ケイオスドラゴン 赤竜戦役』では、主要キャラクターが再登場し、異なる展開を見ることができます。

『レッドドラゴン』はTRPGリプレイの魅力を生かした作品であり、つながりを持ったメディアミックス展開からも多くのファンを魅了しています。

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