レヴュー

レビュー（review, revue）とは

「レビュー」という言葉は、英語の「review」とフランス語の「revue」に由来し、多岐にわたる意味を持つ言葉です。一般的には、批評、見直し、検証といった意味で使われますが、分野によって異なるニュアンスで用いられます。以下に、その様々な意味と使用例を詳しく解説します。

一般名詞としてのレビュー

英語の「review」は、評論、批評、見直し、検証など、幅広い意味を持つ名詞です。カタカナ語としても広く使われ、様々な場面で登場します。

文献レビュー（文献研究）: 学術研究の過程で、先行研究の文献を調査し、研究テーマに関する知見をまとめる行為を指します。このプロセスは、研究の基盤を築き、新たな研究の方向性を定める上で非常に重要です。
レビュー論文（総説論文）: 特定のテーマに関する先行研究を網羅的にまとめ、その分野の研究動向を論じた論文です。学術雑誌に掲載され、研究者にとって重要な情報源となります。心理学分野では「Psychological Review」のような専門誌が存在します。
システマティック・レビュー: 特定の課題について、質の高い研究論文をデータベースから網羅的に収集し、体系的・統計的に分析する手法、およびその結果をまとめた総説を指します。科学的根拠に基づいた意思決定を支援するために用いられます。
ピアレビュー（査読）: 研究論文や学術的な成果を、同じ分野の専門家が評価するプロセスです。研究の質を保証し、学術的な信頼性を高めるために不可欠なものです。
ブックレビュー（書評）: 書籍の内容や価値を評価する文章です。読者が書籍を選ぶ際の参考になるだけでなく、書籍に対する理解を深める役割も果たします。
ムービーレビュー（映画評論）: 映画の内容、演出、俳優の演技などを批評する文章です。映画鑑賞の参考になるだけでなく、映画に対する多角的な視点を提供します。
デザインレビュー: ISO 9001（JIS Q 9001）で定義される、製品やサービスの設計が目標を達成するために適切かどうかを評価する活動です。以前のJIS規格では「設計審査」という用語が使われていました。また、規格に準拠しない場合でも、設計を他の部門が監査する行為を指すこともあります。
ソフトウェアレビュー: ソフトウェア開発において、プログラムの品質や設計を評価するプロセスです。IEEE 1028などの規格で規定されています。
カスタマーレビュー（購入者の声、お客様の声）: 通販サイトやカタログに掲載される、商品の購入者の感想です。商品選択の参考になるだけでなく、企業が製品改善を行うための貴重なフィードバックとなります。
商品レビュー: ブログやSNSなどで、商品の感想や評価を紹介することです。個人の視点から商品の魅力や欠点を伝えるため、消費者の購買行動に影響を与えることがあります。

その他のレビュー

検閲: 情報の内容を審査し、不適切な内容を削除・修正することです。表現の自由との兼ね合いが問題となることがあります。
観閲式: 軍隊や消防隊などが、その能力や訓練の成果を披露する式典です。国民の士気を高める目的があります。

固有名詞としてのレビュー

REVIEW-BEST OF GLAY: 人気ロックバンドGLAYのベストアルバムのタイトルです。
REVIEW II -BEST OF GLAY-: GLAYの別のベストアルバムのタイトルです。

フランス語のrevue

フランス語の「revue」は、英語の「review」に相当する言葉です。また、以下のような意味も持ちます。

レヴュー（演芸）: 時事風刺を盛り込んだ舞台エンターテイメントショーです。音楽、コント、踊りなどを組み合わせた華やかで洒落た内容が特徴です。現代では風刺的な要素は薄れ、エンターテイメントとしての側面が強くなっています。英語では「review」と訳されることが一般的です。

商品名、作品名としてのレビュー

REVUE: カネボウ化粧品の化粧品ブランド名です。
マツダ・オートザムレビュー: マツダがオートザムブランドで販売していた自動車の名前です。
REVUE: 松原みきのアルバムタイトルです。

まとめ

「レビュー」という言葉は、その由来と歴史から、様々な分野で多様な意味を持つ言葉として使われています。それぞれの分野における「レビュー」の意味を理解することで、より正確に情報を理解し、活用することができます。

このように、「レビュー」は単なる批評や評価だけでなく、学術的な研究、商品の品質評価、エンターテイメントなど、様々な分野で重要な役割を担っている言葉です。

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