ログアウト文庫

ログアウト文庫は、株式会社アスペクトが1997年5月に創刊したライトノベル系の文庫レーベルです。前身となるログアウト冒険文庫のリニューアルという形で誕生しました。

当時、ライトノベル市場への後発参入であり、1995年に休刊した雑誌『LOGOUT』の後継誌も存在しなかったため、角川書店などの大手レーベルのように、雑誌を母体とする展開は行いませんでした。その代わりに、『コミックビーム』連載作品とのタイアップ作品を中心に刊行するという独自の路線を歩みました。

しかし、残念ながら注目を集めるほどのヒット作には恵まれず、約1年という短い期間で刊行が停止されました。1998年7月には、アスキーグループ再編後にエンターブレイン(現KADOKAWA)が刊行を引き継いだファミ通文庫が事実上の後継レーベルと見なされていますが、ログアウト文庫からファミ通文庫へと引き継がれた作品は、文庫オリジナル作品を含めて存在しません。

主な作品

黒十字戦記II 学校壊滅計画(宗田理)
天からトルテ! ガニメデ曜日は大パニック!
ハイパーあんな(原作:近藤るるる
ハイパーあんな 宇宙で一番強いヤツ(黒田洋介
ハイパーあんな2 杏菜の無人島物語C++(黒田洋介
ハイパー戦士団シリーズ(宗田理)
I 復讐家族
II 探偵家族
III 冒険家族
IV 逆転家族
BREAK-AGE 戦士たちの夏(篠崎砂美 原作:馬頭ちーめい)
みすて・ないでデイジー 恋のブラックホール(山口亮太 原作:永野のりこ

関連事項

ライトノベル
ログアウト冒険文庫
ファミ通文庫
文庫レーベル一覧

短い期間での刊行停止となってしまいましたが、ログアウト文庫は、他レーベルとは異なる独自の戦略でライトノベル市場に参入したレーベルとして、その存在意義は小さくありません。特に、『コミックビーム』との連携は、新たな読者層を開拓する可能性を秘めていました。もし、もう少し長く刊行が継続されていれば、ライトノベル史における立ち位置も異なっていたかもしれません。

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