ロシア義勇軍団

ロシア義勇軍団(RDK)とは



ロシア義勇軍団(Russkiy dobrovol'cheskiy korpus、RDK)は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻中に、ウクライナを拠点として結成されたロシア人の義勇兵部隊です。彼らは、プーチン政権の打倒を目標に掲げ、ウクライナ側で戦っています。

概要



2014年以降のドンバス戦争で、ウクライナのアゾフ連隊などで戦ってきたロシア右翼義勇兵が集結し、2022年8月にウクライナ領土防衛隊の一部として正式に発足しました。創設者のデニス・ニキーチン(別名デニス・カプースチン)は、ドイツで育ち、その後ウクライナへ移住したロシア人です。彼は、ネオナチ・ファッションブランド「ホワイト・レックス」の創設者であり、ヨーロッパの右翼格闘技イベントにも深く関わってきた人物です。

ドイツの治安当局は、カプースチンの活動が「自由で民主的な基本秩序に反する」として、シェンゲン圏への入国禁止措置を課しています。RDKは、自由ロシア軍団とは異なり、元ロシア軍人ではなく、ウクライナに住む右翼の移民を中心に構成されています。構成員の思想は、右翼の保守的な政治観に根ざしており、第二次世界大戦中にドイツと協力したロシア解放軍のシンボルを使用することも特徴的です。

2023年8月31日には、自由ロシア軍団、国民共和国軍と共に共同政治センター創設の協定に署名しました。

活動



RDKは、ロシア本土への越境攻撃を積極的に行っています。

2023年3月2日:ブリャンスク州での「テロ攻撃」を主張し、犯行声明を出しました。
2023年5月22日:自由ロシア軍団と共同で、ベルゴロド州に侵入し、破壊活動を行ったと主張しました。ベルゴロド州コジンカなどを一時的に占領したとも報じられています。

彼らの攻撃は、プーチン政権からの解放を目指すものとされていますが、ベルゴロドの住宅地を破壊したことも事実として指摘されています。

また、RDKは、ワグネルの反乱時には、プリゴジンを「ロシアの愛国者」と評価しつつも、「ロシアの将来に異なる視点を持っている」と表明しました。プリゴジンの死後には、「ロシア政府上層部の命令で殺害されたことは誰の目にも明らかだ」と非難し、ロシア軍兵士に対し、ウクライナへの寝返りを促しました。

その他の情報



RDKは、ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団、自由ロシア軍団、シベリア大隊、カレリアグループといった他の義勇兵部隊とも連携しています。彼らは、ロシア国内のプーチン政権に対する不満を煽り、政権転覆を目指しています。

RDKの活動は、ロシアウクライナ間の紛争において、新たな局面を示しており、今後の動向が注目されています。

この詳細な解説を通じて、ロシア義勇軍団の概要、活動、その背景にある思想などを深く理解することができます。

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