ロジータ

ロジータ：南関東競馬の伝説的牝馬

ロジータ（1986年5月26日 - 2016年12月1日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬として輝かしい成績を残しました。彼女は、地方競馬の歴史に名を刻む名牝として、今も多くのファンに愛されています。

競走馬としての輝かしい実績

ロジータは、南関東競馬でデビュー後、その圧倒的な強さで数々の記録を打ち立てました。主戦騎手は野崎武司が務め、デビューから引退まで全15戦で手綱を取りました。

1989年には、ニューイヤーカップ、京浜盃、桜花賞と重賞を3連勝し、牡馬相手の南関東三冠路線に挑戦。羽田盃、東京ダービーを制覇し、二冠を達成しました。古馬との初対戦となった報知オールスターカップでは2着に入り、その実力を証明しました。

中央・地方交流競走であるオールカマーでは、初の芝コース、イレ込みなど不利な条件が重なりながらも、オグリキャップから0.7秒差の5着と健闘。ジャパンカップの出走権を獲得しました。地元に戻り、東京王冠賞を制して南関東三冠を達成。ジャパンカップでは大敗を喫したものの、続く東京大賞典では並み居る古馬を相手に圧勝し、南関東最強の名をほしいままにしました。

早めの繁殖入りという陣営の判断により、1990年の川崎記念を引退レースに選択。圧倒的な支持に応え、当時の川崎競馬場のレコードとなる超満員の観客が見守る中、8馬身差で圧勝し、引退の花道を飾りました。

ロジータの功績を称え、川崎競馬では牝馬限定レース「ロジータ記念」が新設されました。また、2019年にはファンファーレ隊「川崎競馬ロジータブラス」が結成され、その名は今も川崎競馬場に響き渡っています。

繁殖牝馬としての成功

引退後、ロジータは生まれ故郷の高瀬牧場で繁殖生活に入りました。繁殖牝馬としても優秀で、数々の重賞連対馬を輩出しました。主な産駒には、JBCクラシックや川崎記念を制したレギュラーメンバー、黒船賞を制したブラゾンドゥリスなどがいます。また、帝王賞、川崎記念などを制覇したカネツフルーヴもロジータの仔であり、孫のレギュラーメンバーも川崎記念を制覇していることから、ロジータは川崎競馬との縁が非常に強い名牝と言えるでしょう。

ロジータは、2004年に「NARグランプリ2003」特別表彰馬に選定されました。

2016年12月に30歳で亡くなりましたが、その功績は色褪せることなく、多くの競馬ファンに語り継がれています。

エピソード

ロジータは非常に後肢の力が強く、馬房で暴れた際には天井の板を蹴破って壊したこともあったそうです。現在も福島厩舎のロジータのいた馬房にはその跡が残っているとのことです。

ロジータは、競走馬、繁殖牝馬として、その類まれなる才能を発揮し、地方競馬史にその名を刻みました。その功績は、ロジータ記念や川崎競馬ロジータブラスとして、今も競馬ファンに愛され続けています。

もう一度検索