ロックランド (メイン州)

ロックランドの概要

ロックランド（Rockland）は、アメリカのメイン州に位置する都市で、ノックス郡の郡庁所在地です。2020年の人口は6,936人で、観光地としても知られています。州の運営するフェリーが出発する港を持ち、ペノブスコット湾に点在するビナルヘイブンやノースヘイブン、マティニカスなどの島々へのアクセスが可能です。

歴史

このエリアは、アベナキ族インディアンによって「カタワムティーク」と名付けられ、「大きな上陸点」を意味していました。1767年、ジョン・ラーモンドとその兄弟たちがウォーレンから移住し、最初の宿営地を設立しました。その後、この地は「ラーモンズ・コーブ」と呼ばれ、開拓が進むにつれ1877年にはショア・ビレッジとして知られるようになりました。1848年、イーストトマストンとして分離し、1850年にロックランドと改名されました。

ロックランドは造船業と石灰産業の発展により急成長し、1854年の年だけでも多くの船が建造されました。1854年時点で市内には12の石灰切り出し場と125基のキルンがあり、300隻以上の船が石灰を国内の港へ輸送していました。1886年には、石灰産業が造船業に取って代わり、1,000人の労働者を雇用する12の製造業者が存在しました。

1871年にノックス・アンド・リンカーン鉄道が開通し、観光客の増加を招き、宿泊施設が増加しました。1889年に建設されたベイポイント・ホテルが特に有名で、1902年からはサモセット・ホテルとして知られていました。しかし、1950年代以降、旅行スタイルの変化により、このホテルは1969年に閉鎖され、1972年に火災で焼失しました。

現代のロックランド

現在のロックランドは、メイン中部海岸地域の商業中心地として知られています。街の中心部は、小さな店舗や飲食店、アートギャラリーで賑わい、観光業も成長しています。また、ファーンズワース美術館では、アンドリュー・ワイエスなどの作品が展示され、個性的な文化も楽しめます。ロックランドは2008年に沿岸警備都市に指定され、アメリカ沿岸警備隊との特別な関係を築いています。

名物や観光スポット

ロックランドでは、毎年メイン・ロブスター祭が開催され、世界中から訪れる人々で賑わいます。この祭りは、地元の特産品であるロブスターを祝うイベントで、8月の最初の週に行われます。また、ロックランドの防波堤は19世紀に建設されたもので、多くの観光客が訪れています。

市内を走るメイン・イースタン鉄道では、ブランズウィックとの間で季節ごとの観光列車が運行されており、訪れる観光客にとって魅力的な体験を提供しています。他にも、ロックランド歴史協会と博物館やメイン灯台博物館など、多くの見どころが存在します。

地理

ロックランドは、北緯44度6分34秒、西経69度6分53秒に位置し、国勢調査局によれば市域の面積は約15.07平方マイル（39.03平米）です。水域は全体の14.81%を占め、ペノブスコット湾と大西洋に面しています。周辺の町との接点も多く、便利な地理的条件を生かしています。

このように、ロックランドは歴史と文化が息づく魅力的な都市で、多様な観光スポットとイベントが盛りだくさんです。

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