ロック座

浅草ロック座

浅草ロック座は、東京都台東区浅草に位置するストリップ劇場であり、1947年（昭和22年）8月15日にその歴史をスタートさせました。客席数は129席で、運営は東興業株式会社によって行われています。現存するストリップ劇場の中では最大手であり、最古の劇場としても知られています。

かつては全国各地に同名のストリップ劇場が存在しましたが、そのほとんどが浅草ロック座の系列店でした。そのため、浅草ロック座は単に「ロック座」と呼ばれるだけでなく、「浅草ロック座」とも称されています。

歴史

浅草ロック座の歴史は、1947年に宇都宮の実業家である草野稲穂と、浅草六区にあった映画館・三友館の支配人であった松倉宇七が手を携えて東洋映劇株式会社を設立したことから始まります。当初は、浅草六区の映画館である三友館、遊楽館、万盛座の三館を復活させる計画でしたが、東宝の副社長であった秦豊吉からストリップショーの将来性を説かれ、方針を転換しました。

その後、新たに国華興業株式会社を設立し、秦豊吉を顧問に迎え、万盛座の跡地に劇場を開館しました。1948年には、松倉宇七が草野稲穂から経営を引き継ぎ、社長に就任し、東洋興業株式会社による経営となりました。

第二次世界大戦後の浅草は、娯楽施設が不足していたため、浅草ロック座は中心的な娯楽施設として発展しました。特に、浅草のストリップ興行は、1947年3月に常盤座がヘレン滝のショーで成功を収めると、浅草ロック座もメリー松原を擁して追随し、東洋興業と中映が激しく競争しながら発展を遂げました。

1960年代に入ると、東京の繁華街は新宿や渋谷へと移り、浅草の人通りは減少傾向にありました。1955年には約30人いた踊り子も、新人が入らなくなり、1969年にはわずか5人にまで減少しました。また、関西発祥の猥雑なショーがストリップ興行の主流となり、経営が困難になったため、東洋興業はストリップ興行からの撤退を決定し、浅草、新宿、池袋の各フランス座を閉館しました。

1971年には、ストリッパーの東八千代こと斎藤智恵子と業務提携を結び、浅草ロック座は事実上、斎藤の手に委ねられることになりました。1972年には正式に斎藤智恵子に譲渡され、以降は斎藤が設立した東興業が経営を行い、浅草ロック座は斎藤が築いたロック座チェーンの旗艦劇場となりました。

1984年には、改築のため一時閉館し、1985年にビルを新築して営業を再開しました。

特色

浅草ロック座の特徴の一つとして、AV女優出身者や現役AV女優が踊り子として多数在籍していることが挙げられます。また、映画やテレビドラマのロケ地としても利用されることがあり、TBS系列ドラマ「セーラー服と機関銃」の第2話には浅草ロック座が登場します。

系列店

現在営業中の系列店は以下の通りです。

川崎ロック座（神奈川県川崎市）
新宿ニューアート（東京都新宿区）
横浜ロック座（神奈川県横浜市）
(2016年7月1日、「ストリップ浜劇」から改称)

過去に存在した系列店は以下の通りです。

仙台ロック（宮城県仙台市）（2016年5月31日閉館）
ROCKZA THEATER（マカオ）（2011年閉館）
草津ロック（群馬県吾妻郡草津町）（2010年閉館）
信州ロック（長野県千曲市）（2007年12月23日閉館）
博多ロックハリウッド（福岡県福岡市）（2007年5月20日閉館）
浅草ロック座ススキノマドンナ（北海道札幌市）（2000年1月31日閉館）

脚注

注釈

出典

外部リンク

公式ウェブサイト
浅草ロック座 (@asakusa693) - X（旧Twitter）
浅草ロック座 (official) (@asakusa_rockza) - Instagram
* asakusarockza - YouTubeチャンネル

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