ロバート・デイヴィス

ロバート・ヘンリー・デイヴィス（Robert Henry Davis、1844年8月29日 - 1899年2月10日）は、アメリカン・ボードの宣教師として、明治期の新潟において伝道活動に大きく貢献した人物です。彼は同志社の創立者の一人であるJ・D・デイヴィスの甥にあたります。

デイヴィスはデラウェア州で生まれ、1868年にアマースト大学を卒業後、同大学院で修士号(M.A.)を取得しました。その後、バンカー神学校で学び、牧師としての道を歩み始めます。1874年にはフランセス・ラウンズと結婚しました。

1878年10月、デイヴィスはアメリカン・ボードの宣教師として日本へと派遣されます。当初は神戸で伝道活動に従事し、1883年7月からは、スコットランド一致長老教会宣教師セオボールド・パームの後任として、O・H・ギューリック宣教師夫妻と共に新潟地方での伝道を開始しました。

新潟での活動において、デイヴィスは1884年に新潟第一基督教会（現・日本基督教団新潟教会）を設立しました。この教会は、新潟におけるキリスト教の拠点として重要な役割を果たすことになります。初代牧師には、後に女子教育の先駆者として知られる成瀬仁蔵を迎えました。

しかし、デイヴィスの新潟での活動は長くは続きませんでした。1885年に彼はアメリカへと帰国し、ニューハンプシャー州で牧師として活動しました。1899年、デラウェア州ミルフォードで生涯を閉じ、同市内の墓地に埋葬されました。

デイヴィスの新潟における宣教活動は、その後の新潟におけるキリスト教の発展に大きな影響を与えました。彼が設立した新潟第一基督教会は、地域社会に根ざした教会として、現在も活動を続けています。また、彼から洗礼を受けた加藤俊子は、その信仰を受け継ぎ、社会福祉活動に貢献しました。

デイヴィスの生涯は、異文化理解と国際協力の重要性を示す一例と言えるでしょう。彼の献身的な活動は、時代を超えて私たちに多くの示唆を与えてくれます。

参考文献
『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年

関連項目
加藤俊子(デイヴィスより洗礼を受ける)

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