ロバート・ホバート (第4代バッキンガムシャー伯爵)

第4代バッキンガムシャー伯爵ロバート・ホバート

ロバート・ホバート（1760年5月6日 - 1816年2月4日）は、イギリスとアイルランドの著名な政治家であり貴族です。彼はトーリー党に属し、陸軍・植民地大臣やインド庁長官など、数々の重要な役職を歴任しました。1793年から1798年までホバート男爵として活動し、1798年にブリックリングのホバート男爵位を継承しました。

生い立ちと軍歴

ロバートは第3代バッキンガムシャー伯爵ジョージ・ホバートとその妻アルビニアの間に生まれました。教育をウェストミンスター・スクールで受けた後、1776年に陸軍に入隊します。彼は第59歩兵連隊にエンサインとして入隊し、その後アメリカへの最初の渡航を果たしました。1778年には第30歩兵連隊の大尉、1784年には第4軽竜騎兵連隊の少佐と出世しますが、同年には軍務を離れました。

政界への進出

1784年から1790年の間、ホバートはアイルランド庶民院のポータリングトン選挙区を代表する議員として活動し、その後アルマー・バラ選挙区の議員に転身します。彼はまた1789年にアイルランド枢密院の顧問官に任命され、そこからアイルランド担当大臣に就任します。在任中はカトリック解放に反対し、議会での様々な議論に影響を与えました。

一方、イギリスでは1788年に補欠選挙で議会に進出し、すぐに摂政法案に賛成の声を上げました。その後、アイルランドからイギリスに戻りリンカーン選挙区の議席を得るなど、政界での影響力を強めていきます。

インド庁長官への道

1793年には枢密顧問官に任命され、マドラス総督としてインドに派遣されることになりますが、現地のサー・ジョン・ショアとの間で摩擦が生じ、1798年には本国に召還されました。その後、再び政界に戻り、1801年から1804年まで陸軍・植民地大臣として活動。この役職を終えると、バッキンガムシャー伯爵の爵位を受け継ぎました。

彼はアディントン内閣で再び重要な役割を果たし、その後も数回の政権の変遷を経ながらインド庁長官に就任し、最後までその職を全うしました。

私生活

ロバート・ホバートは1792年にマーガレッタ・ボークと結婚し、1男1女をもうけます。その後再婚し、エレノア・アグネス・イーデンとの間にも子供を持ちました。彼はまた女好きであったと言われており、演劇などの文化にも興味を持っていました。

晩年と評価

ロバート・ホバートは1816年、ロンドンで落馬事故により亡くなります。彼の死後、爵位は弟の息子へと引き継がれました。彼の業績は評価され、特にインド庁長官としての経験が高く評価されています。オーストラリアのホバート市は、彼の名前にちなみ名付けられました。彼の生涯は、政治家としての影響力のほか、個人の趣向や家族に至るまで、多岐にわたる事跡で彩られています。

もう一度検索