ロマンス娘

映画『ロマンス娘』について

『ロマンス娘』は、1956年に東宝が製作した日本のミュージカルコメディ映画です。監督は、『ジャンケン娘』に続いて佐伯幸三が務めました。主演は、当時人気絶頂だった美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの三人娘です。彼女たちが歌い踊る姿は、多くの観客を魅了しました。また、森繁久彌、藤原釜足といったベテラン俳優陣が脇を固め、作品に深みを与えています。

あらすじ

物語の舞台は、とある町の夏祭り。ルミ子（美空ひばり）、エリ子（江利チエミ）、ミチル（雪村いづみ）の仲良し三人娘は、盆踊りで雨に降られるというハプニングに見舞われます。そんな中、彼女たちのボーイフレンドたちは、自転車旅行の費用が足りないことを嘆き、情けない姿をさらけ出します。これに呆れた三人娘は、自分たちで費用を稼ごうと、デパートでアルバイトを始めることに。

しかし、デパートでのアルバイトは失敗の連続。騒ぎを起こしてばかりの毎日を送ります。そんなある日、彼女たちはひょんなことからデパートの社長に気に入られ、豪邸に招待されます。そこで、社長の生き別れの息子だと名乗る少年を連れた怪しい男が現れます。実はこの男は、三人娘の一人の父親で、かつて道楽の末に離婚し、町を飛び出していたのです。彼は謝礼金詐欺を企み、久しぶりに町に戻ってきたのでした。

しかし、彼は本当は娘と親子の名乗りを上げたいという気持ちも抱えていました。果たして、三人娘と父親の運命はどうなるのでしょうか。

キャスト

ルミ子：美空ひばり
エリ子：江利チエミ
ミチル：雪村いづみ
ルミ子の父・芳造：藤原釜足
ルミ子の母・しの：清川玉枝
エリ子の父・清二：小杉義男
エリ子の母・かよ：三田照子
ミチルの母・妙子：花井蘭子
久保田：宝田明
森下：森繁久彌
川村会長：小川虎之助
婆や：三好栄子
中原：江原達怡
山崎：井上大助
ユキ子：松山なつ子
デパートの老婆：飯田蝶子
デパートの部長：村上冬樹
デパートの課長：瀬良明
新聞記者：桜井巨郎
買い物する女：塩沢登代路（塩沢とき）
縁談を持ち込む女：音羽久米子
宝塚劇場の中年男：佐田豊

作品の特徴

『ロマンス娘』は、三人娘の魅力が最大限に引き出された作品です。彼女たちの歌と踊りは、観客を元気付け、笑顔にさせてくれます。また、ドタバタ劇の中に、親子の情や友情といった感動的な要素が盛り込まれており、幅広い世代が楽しめる作品です。さらに、当時の風俗や流行を反映しており、時代を感じさせる映像も魅力の一つです。

その他

併映作品：『ボロ靴交響楽』(東京映画作品、監督：西村元男、主演：宮城まり子)
1994年末にフジテレビで深夜放送

外部リンク

* ロマンス娘 - allcinema

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