ロレーン・ダウンズ

ロレーン・ダウンズ

ニュージーランドを代表するモデル、ロレーン・エリザベス・ダウンズは、1964年6月12日にこの世に生を受けました。ロイドとグラッド・ダウンズ夫妻の娘として生まれ、3人の姉妹と共に育ちました。彼女の名前は、1983年に世界的な舞台で輝かしい功績を上げたことで広く知られるようになります。

ミス・ユニバースへの道のり

ダウンズのキャリアは、まず故郷ニュージーランドでの成功から始まりました。1983年、彼女はオークランド代表としてミス・ユニバース・ニュージーランドに出場し、見事国内大会を制覇します。この優勝が、彼女を国際的な美の祭典へと導く扉を開きました。

同年7月11日、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスで開催された第32回ミス・ユニバース世界大会にニュージーランド代表として臨みます。世界の美女たちが集うこの舞台で、彼女は並み居る強豪を抑え、栄光あるミス・ユニバースの称号を獲得しました。決勝の夜、彼女はフリルのあしらわれた印象的なロイヤルブルーのドレスに、肘まで届く長さのレースの手袋（オペラグローブ）を合わせて登場し、その姿は多くの人々の記憶に残っています。この優勝は、オセアニア地域から数えて2人目、そしてポリネシア出身者としては史上初の快挙であり、ニュージーランド国内のみならず、広く太平洋地域の女性たちに希望とインスピレーションを与えました。

多彩なキャリアと活動

ミス・ユニバース優勝後、ロレーン・ダウンズは多岐にわたる分野で活動を展開します。ウェリントンに拠点を移し、モデル代理店やペットのトリミングスクールを経営するなど、実業家としての手腕も発揮しました。しかし、1992年に第一子が誕生したことを機に、一時的に公の場から身を引き、家庭を優先する時期がありました。

その後、彼女は再びスポットライトを浴びるようになります。2005年にはモデル事務所と契約し、15年ぶりにキャットウォークに復帰して話題を呼びました。さらに、2006年には人気テレビ番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」のニュージーランド版に出演し、パートナーと共に優勝を果たし、その多才ぶりを示しました。2014年には、地元のピンクリボンキャンペーンに協力するなど、社会貢献活動にも積極的に関わっています。

2018年4月には、自身の半生を綴った自伝『Life, Loss, Love』を出版。ミス・ユニバースとしての経験だけでなく、人生における様々な出来事、喜びや悲しみ、愛について率直に語り、新たな一面を見せました。

彼女はテレビ番組、特に「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」の2006年シーズンに複数回出演しています。

私生活

ロレーン・ダウンズの私生活もまた、波乱に富んでいました。1986年、ニュージーランド代表の著名なラグビー選手であったマレー・メクステッドと結婚し、二人の子供を授かりますが、2001年にこの結婚生活は終焉を迎えました。その後、2009年にはニュージーランドを代表するクリケット選手だったマーティン・クロウと再婚します。しかし、幸せな日々は長く続かず、マーティンは悪性リンパ腫のため2016年に惜しまれつつこの世を去りました。マーティン・クロウの弟ジェフ・クロウも元クリケット選手であり国際試合の審判を務めており、従兄弟には著名な映画俳優ラッセル・クロウがいます。

ロレーン・ダウンズは、ミス・ユニバースという栄光を掴みながらも、実業、メディア、そして私生活において様々な経験を経てきた、ニュージーランドを代表するインフルエンサーの一人と言えるでしょう。

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