ロヴィニ

ロヴィニ：イストリア半島の宝石

ロヴィニは、クロアチアのイストリア半島西岸に位置する、歴史と自然の両方を満喫できる美しい港町です。かつては島であったこの地は、1763年に本土と繋がるようになり、現在では年間を通して多くの観光客が訪れる人気の観光地となっています。

気候と自然

ロヴィニは温暖な地中海性気候に恵まれ、年間平均気温は16℃と過ごしやすい気候です。夏は海水温が20℃を超えるため、海水浴を楽しむことができます。年間を通して日照時間も長く、特に5月中旬から9月までは1日10時間以上の陽光が降り注ぎます。亜熱帯性の豊かな植生も魅力の一つです。ロヴィニ沖には22もの小島が点在しており、美しい景観を形成しています。

歴史の重層

ロヴィニの歴史は古く、古代イリュリア人の居住地であった後、ローマ帝国の支配下に置かれました。ローマ時代にはアルピウヌム、モンス・ルビネウス、ルギニウム、ルヴィニウムなど様々な名称で呼ばれていました。その後、東ローマ帝国、フランク王国、アクイレイア大司教座などの支配を受け、1283年から1797年まではヴェネツィア共和国の重要な都市として栄えました。この時代には、市壁やバルビのアーチなどの歴史的建造物が築かれ、現在もロヴィニの街並みを彩っています。ヴェネツィア共和国の支配が終わった後、オーストリア帝国、イタリア王国を経て、1947年にユーゴスラビアに編入されました。この歴史の変遷が、ロヴィニの多様な文化に影響を与えています。

文化と人々

ロヴィニ市民の約66％はクロアチア人ですが、約11％はイタリア人で、イタリア語はクロアチア語とともに公用語となっています。その他、アルバニア人、ボスニア人、セルビア人なども暮らしており、多様な文化が混在する街となっています。かつてはイストリア語（イストリオット語）も話されていましたが、現在でも一部の住民によって話されていると言われています。

活気あるナイトライフ

ロヴィニのナイトライフの中心地はモンヴィ地区です。地元住民だけでなく、近郊の町や都市から訪れる観光客も、ナイトクラブや野外劇場、バーなどで賑やかな夜を過ごします。夏期には特に活気に満ち、多くの若者で賑わいますが、冬期は静かな雰囲気となります。毎年8月には、グリシアという野外芸術祭が開催され、国内外のアーティストの作品が展示されます。

観光とアクセス

ロヴィニは、イタリア、ドイツ、オーストリア、オランダ、イギリスなど、多くのヨーロッパ諸国からの観光客に人気があります。特に近年は、イギリスからの格安航空券の利用増加により、イギリス人観光客の数が劇的に増加しています。近郊にはトリエステとプーラの空港があり、ヴェネツィアからは高速フェリーも運航しています。ロヴィニ市内には多くのホテルの他、個人経営の貸し部屋やアパート、バンガロー、キャンプ場など、様々な宿泊施設が充実しています。

まとめ

ロヴィニは、歴史、文化、自然、そして活気あるナイトライフを一度に楽しめる、魅力あふれる街です。温暖な気候と美しい景観、そして多様な文化に触れることができるロヴィニは、忘れられない旅の思い出を創出してくれることでしょう。

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