ローカス (出版社)

株式会社ローカスの概要

株式会社ローカスは、日本において特にコンピュータ関連書籍を専門とした出版社です。読者が扱うことのできる技術や知識を簡潔に提供する実用書の分野において、同社は重要な役割を果たしてきました。特に、逆引きスタイルの書籍や簡易な学習を支援する形式は、多くの読者から支持を受けています。

主なシリーズ

ローカスが展開している有名な書籍シリーズには、『逆引き～』シリーズや、『こんなに簡単～』シリーズがあります。これらのシリーズは、特定の問題を迅速に解決する手助けをする「逆引き」の形式で、多様な内容をカバーしています。たとえば、プログラミングやソフトウェアの利用法など、実践的な知識を提供し、利用者のスキル向上に寄与しています。

沿革

ローカスは1986年に設立され、当初からコンピュータ関連書籍の発行に注力していました。2001年にはゲーム事業から撤退し、その後は経営が不安定になります。このため、2002年には大手パソコンスクールのアビバジャパンの完全子会社となり、その後も厳しい状況が続く中で2005年にはアビバジャパンがベネッセグループに組み込まれました。

2006年に経営を再建し、ベネッセグループから脱却した後、セブンシーズホールディングス（現・FRACTALE）の傘下に入ります。2007年には、創業者の市川公士が社長を退任し、インフォレスト株式会社の藤堂裕隆が新社長に就任しました。その後の2008年3月には、ローカスがインフォレストに事実上吸収され、ローカスのブランドとしての活動はインフォレストのコンピュータ関連書籍群の一部に引き継がれる形となりました。そして、2009年2月には正式に解散しました。

ゲーム事業

ローカスは、ウィザードリィシリーズを含むコンピュータゲーム事業にも関与していました。このシリーズにおいては、PC版やコンシューマーゲーム版の販売を手掛け、いくつかの作品を世に送り出しました。特に「ウィザードリィ8」や「ウィザードリィ リルガミンサーガ」は、ファンの間で高く評価される作品とされています。

まとめ

株式会社ローカスは、その創業以来、実用書の形でコンピュータ技術を広める先駆者であり続けました。特に逆引きスタイルの書籍は、今でも多くの学習者や技術者に愛用されています。近年はインフォレストに統合され、消えてしまったものの、そのブランドと歴史は、出版界において重要な色合いを持ち続けています。

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