ローズバーグ (オレゴン州)

ローズバーグ：オレゴン州南西部の製材業の歴史と自然に彩られた街

ローズバーグは、アメリカ合衆国オレゴン州南西部に位置する都市で、ポートランドから南へ約280kmの場所にあります。2020年の国勢調査では人口23,683人を擁し、ダグラス郡の郡庁所在地としても機能しています。古くから製材業の中心地として栄え、「国の製材の首都」という標語も掲げられています。現在も木材・木製品製造業者のローズバーグ・フォレスト・プロダクツが本社を置くなど、地域経済において重要な役割を果たしています。

歴史

ローズバーグの歴史は、1851年にニューヨーク州出身のアーロン・ローズがこの地に入植したことに始まります。当初はディア・クリークと呼ばれていましたが、1857年にローズの名を取りローズバーグに改名されました。1894年には現在のRoseburgという綴りに変更されています。

1854年、ローズバーグはダグラス郡の郡庁所在地を巡る住民投票で勝利し、ローズが郡庁舎用地として土地を寄贈しました。その後、ウィンチェスターから重要な建物が移転し、1872年には正式に市として法人化されました。

1959年8月には、市内でダイナマイトを積んだトラックが爆発するという大惨事が発生しました。この爆発により、周辺8ブロックが壊滅的な被害を受け、14名が死亡、125名が負傷しました。その後、地元企業の保険金によって街は再建されました。

また、2015年10月にはアムクワ・コミュニティ・カレッジで銃乱射事件が発生し、犯人を含む10名が死亡するという悲劇も起こっています。

地理

ローズバーグは北緯43度13分5秒、西経123度21分22秒に位置し、コースト山脈とカスケード山脈に挟まれたアンプクァ・バレーにあります。市の面積は26.4km²で、そのうち約1.9%が水域です。

サウス・アンプクァ川が市域内を蛇行しながら流れ、ダウンタウンは川の南東岸に位置しています。ダウンタウンでは整然とした街路が形成されていますが、郊外では入り組んだ道が多いのが特徴です。

サウス・アンプクァ川は市の北西郊でノース・アンプクァ川と合流し、アンプクァ川本流となって太平洋へと注ぎます。

気候

ローズバーグの気候は、夏は乾燥して涼しく、日中の寒暖差が大きいのが特徴です。7月から8月にかけて平均気温は20℃ですが、日中の最高気温は平均28℃に達し、30℃を超えることもあります。一方、夜間は気温が大幅に下がり、最低気温は平均12℃程度です。

冬は温暖で雨が多く、1月は平均気温5℃、最低気温1℃程度となります。降水は1[[1月]]から2月に集中し、月間100-140mmに達します。1月には8cmほどの降雪も見られます。年間降水量は約850mmで、ケッペンの気候区分では地中海性気候に分類されます。

政治

ローズバーグはシティー・マネージャー制を採用しており、市の行政の最高責任者としてシティー・マネージャーが日常の行政実務を管理・監督します。市議会は立法機関として市法や市政策を採択し、土地利用政策やゾーニングも担当します。

市議会は8人の議員で構成され、4つの選挙区から2名ずつ選出されます。議員の任期は4年で、2年ごとに各選挙区から1名ずつ改選されます。市長の任期は2年で、全市からの投票で選出されます。

交通

ローズバーグには商業空港がなく、近隣の空港としてはユージーン空港やローグバレー国際メドフォード空港があります。これらの空港までは車で1時間半程度かかりますが、便数は限られています。国際線も発着するポートランド国際空港が最も近く、車で3時間強の距離です。

市内にはローズバーグ地域空港があり、主に自家用機やチャーター機が利用しています。

州間高速道路I-5はダウンタウンの西側を南北に貫通しており、西海岸の主要都市を結ぶ幹線道路として重要な役割を果たしています。

グレイハウンドのバスディーポはダウンタウンにあり、シアトル・ポートランド方面とサクラメント・ロサンゼルス方面を結ぶ長距離バスが停車します。

姉妹都市

ローズバーグは以下の2都市と姉妹都市提携を結んでいます。

アランダ・デ・ドゥエロ（スペイン）
久喜市（日本・埼玉県） - 旧菖蒲町時代からの提携が引き継がれています。

ローズバーグは、豊かな自然と歴史を持つ魅力的な街です。製材業の歴史や、過去の悲劇を乗り越えて発展してきた人々の努力が、今日のローズバーグを形作っています。

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