ロータス・87

ロータス87 (Lotus 87)

ロータス87は、チーム・ロータスによって1981年と1982年のF1世界選手権で使用されたフォーミュラカーです。このマシンは1981年のモナコGPから導入され、続く1982年にはその改良版である87Bが登場しました。87は、特にモナコGPから使用され、最終的にはいくつかのレースで最高4位の成績を収めました。

背景と開発

1981年シーズンにおいて、チーム・ロータスは88の使用が認められなかったため、シーズンの初めの5戦では旧型のロータス81を走らせることになりました。しかし、モナコGP以降に新たに導入された87は、従来型のグラウンド・エフェクト・カーでありながら、88で初めて採用されたカーボンモノコック部分を利用するなど、技術の進化が見られました。これにより、87は88のデザインコンセプトを一部取り入れた形となっていました。

また、1982年スペインGPからはメインスポンサーが変わり、チームカラーがESSEXブルーからJPSのブラックに変更されました。ドライバーにはエリオ・デ・アンジェリスとナイジェル・マンセルが起用され、2人はこのマシンを駆って様々なレースに挑みました。

スペック

ロータス87のシャーシはカーボンファイバーモノコック構造で、非常に軽量で堅牢な設計が施されています。サスペンションシステムは前後共にコイルスプリングとウィッシュボーンを用いたロッキングアーム方式で、走行性能の向上を図っています。タイヤにはミシュランやグッドイヤーが用いられ、ギアボックスはヒューランド製のFGAを搭載しています。

全体重量は580kg以上という規定に従っていますが、90度のV型8気筒エンジンであるフォード・コスワース・DFVを搭載しており、排気量は2,993ccに達しています。

成績

1981年のロータス87は、合計22ポイント中13ポイントをこのマシンで獲得しました。一方、1982年のシーズンでは残念ながら無得点に終わりましたが、87はチーム・ロータスにとって重要なモデルとなりました。この車両は技術革新とスピードの象徴であり、F1の歴史に名を刻んでいます。特に、ロータス87はその時代のレーシングカーの進化を象徴する存在であり、多くのファンに愛され続けています。

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