ロートニッテン

ロートニッテン株式会社は、愛知県名古屋市南区に本社を構える、眼科領域を専門とする日本の医薬品・医療機器メーカーです。特にジェネリック医薬品の製造に強みを持っています。1961年11月9日に株式会社日本点眼薬研究所として創業し、長年にわたり眼科医療を支える製品を提供してきました。現在は、一般用目薬のトップメーカーであるロート製薬株式会社の完全子会社として、同グループの一員となっています。

沿革

創業当初は医療用医薬品の製造販売から事業を開始しました。1960年代後半から1990年代にかけては、本社工場の新設や、東京、大阪、広島、福岡、松山、仙台といった主要都市への営業所開設を通じて、全国的な販売体制を構築しました。製造拠点についても、桜本町工場や長野工場を新設するなど拡充を進め、特に2001年には長野工場に医薬品製造機能を集約し、生産体制の効率化を図りました。営業体制の再編も行われ、2009年には広島と松山の営業所を統合し中四国営業所が開設されました。2018年には札幌営業所を開設し、北海道エリアへの展開も進めています。

大きな転機となったのは、2019年11月13日にロート製薬との間で締結された株式譲渡契約です。この契約に基づき、2020年3月2日にロート製薬による株式取得が完了し、同社の完全子会社となりました。グループ入り後、2022年4月1日には、創業から60周年を迎えたのを機に、株式会社日本点眼薬研究所からロートニッテン株式会社へと商号を変更しました。これに合わせて、子会社の株式会社ニッテンもロートニッテンファーマ株式会社へ社名変更しています。会社の顔であるロゴマークについても変更があり、当初はロートとニッテンの頭文字を組み合わせた専用デザインを使用していましたが、ロート製薬のCIロゴ変更に伴い、2024年9月にはロート製薬と共通の「ROHTO」ロゴに変更されました。

事業内容・製品

主に眼科領域における医療用医薬品や医療機器の開発、製造、販売を手がけています。医療用医薬品としては、様々な種類の眼科用剤、耳鼻科用剤、眼科用手術補助剤などを提供しています。医療機器分野では、乳幼児視力検査器、各種視力表、中心フリッカー検査器、両眼視機能検査器、他覚的視力検査器といった、診断や検査に不可欠な製品をラインナップしています。また、医薬品の受託製造も重要な事業の一つです。技術開発にも力を入れており、防腐剤を使用せずに済む画期的な点眼容器「PFデラミ容器」を開発しました。この技術は2005年の日本パッケージングコンテストで包装技術賞を受賞するなど、高い評価を得ています。その他、不織布製品なども取り扱っています。

事業所

本社は愛知県名古屋市南区桜本町に位置します。主な製造拠点としては、愛知県名古屋市南区に名古屋工場、長野県上伊那郡に長野工場を置いています。研究開発機能は名古屋市の研究所に集約されており、製品の物流を担う配送センターも名古屋市にあります。

ロートニッテンは、長年の歴史を通じて培ってきた眼科領域の専門性と技術力を基盤に、ロート製薬グループの一員として、より幅広い視点から眼科医療の発展に貢献していくことを目指しています。高品質なジェネリック医薬品や医療機器を通じて、医療現場と患者双方のニーズに応える製品開発・提供を進めています。

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