ロールス・ロイス・レイス (2013)

ロールス・ロイス レイス：伝統と革新が織りなす、幽玄のクーペ

ロールス・ロイス・レイスは、英国を代表する高級車メーカー、ロールス・ロイス・モーター・カーズが製造する2ドアクーペです。その歴史は古く、1938年に初登場しましたが、第二次世界大戦の影響で1939年に生産終了。2013年、ジュネーヴモーターショーで70年以上の時を経て復活を遂げました。モデル名はスコットランド語で「幽霊」を意味するWraith（レイス）で、その名は、この車の神秘的で気品ある雰囲気を象徴しています。

圧倒的な動力性能

レイスには、ロールス・ロイス・ゴーストにも搭載されている6.6リットルV型12気筒ツインターボエンジンを搭載。しかし、レイスでは更なるチューニングが施され、ゴーストを凌駕するパワーとトルクを実現しています。最高出力632PS、最大トルク800Nmを発生し、0-100km/h加速はわずか4.6秒。最高速度は250km/hにリミッター制御されています。この驚異的なパフォーマンスは、優雅な乗り心地と両立しており、ドライバーに究極のドライビング体験を提供します。

エレガントでスポーティなエクステリア

レイスのエクステリアは、ファストバックスタイルの2ドアクーペ。ルーフからトランクにかけて流れるような美しい曲線が特徴です。ゴーストをベースとしながらも、よりスポーティな印象を与えています。ロールス・ロイス伝統のパルテノン神殿をモチーフにした大型グリルや、ボンネットに輝くスピリット・オブ・エクスタシーは、ブランドアイデンティティを明確に主張。しかし、グリルはより深く窪んでおり、スピリット・オブ・エクスタシーも前傾することで、ゴーストとは異なる、力強い個性を演出しています。全長5m超、全幅2m近い堂々たるボディサイズは、圧倒的な存在感を放ちます。また、コーチドアと呼ばれる後方ヒンジドアを採用し、電動開閉アシスト機能も備えているため、乗降性も抜群です。

極上空間を演出するインテリア

インテリアは、ロールス・ロイスならではの贅沢な空間が広がります。「カナデル・パネリング」と呼ばれる特殊加工を施したウッドパネルが、車内全体に高級感を漂わせます。そして、最高級クーペであるファントム・クーペ譲りの「スターライト・ヘッドライナー」（オプション）は、無数の光ファイバーによって星空を再現し、幻想的な雰囲気を創出します。シートには、ファントムと同等の最高級レザーを使用。至福の座り心地を提供します。

センターコンソールには、「ロータリー・コントローラー」が配置されています。これはBMWの「iDrive」をベースに大幅に改良されたもので、インフォテイメントシステム、カーナビゲーション、車両設定などを操作できます。タッチパッドによる直感的な操作に加え、手書き入力も可能です。

先進の運転支援機能

レイスには、GPSを活用した「サテライト・エイデッド・トランスミッション（SAT）」を搭載。GPS情報と運転状況を分析し、最適なギアを選択することで、スムーズで効率的な走行を実現します。サスペンションはロールを最小限に抑え、ステアリングは速度に応じて最適なフィーリングに調整されています。これらの先進技術は、快適で安全なドライビングをサポートします。

日本での販売

レイスは2013年4月19日に日本で初披露され、同年秋より販売が開始されました。価格は3,295万円～3,333万円と、まさに贅を尽くした一台となっています。

レイスは、伝統と革新が融合した、ロールス・ロイスの真髄を凝縮した一台です。その圧倒的な存在感と、類まれな走行性能、そして最高級の室内空間は、所有する喜びを満たしてくれることでしょう。

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