ワイヤービー

株式会社ワイヤービーについて

株式会社ワイヤービー（WireBee Inc.）は、かつて日本に存在した企業で、東京都千代田区二番町に本社を構えていました。この会社は、ブロードバンド・インターネットに関連する事業を展開するだけでなく、BS放送を通じたラジオ放送業務も行っていました。2000年に設立された当初は、主にマイラインの登録業務など回線コンサルティングをメインとし、その後、ソフトウェア開発へも進出しました。

企業の概要と業務内容

設立当初のワイヤービーは、電話回線に関するコンサルティング企業としての地位を確立しました。しかし、次第にモバイル向けノイズキャンセラー技術や3Dゲームに関連する技術開発を手がけるようになり、映画やゲームのソフトウェアを開発する他国の企業と提携し、国内市場向けに受託開発を進めることを目指しました。

一方、音楽放送を行っていたセント・ギガは、運営体制の不安定から業績が悪化し、2001年7月には民事再生法の適用を申請しました。この際、ワイヤービーがセント・ギガの傘下企業となり、2002年6月には民事再生手続が終結しました。このような流れを経て、2003年3月31日には衛星デジタル音楽放送がワイヤービーに吸収合併され、放送事業部門は「クラブコスモ」（Club COSMO）という名称で放送を継続しました。

業績の低迷と最終的な破産

しかし、業績は再び低下し続け、2003年7月には放送事業の売却が決定されました。10月1日には新たに設立されたWorld Independent Networks Japan（WINJ）に営業権と無線局免許を譲渡し、放送事業から撤退しました。ワイヤービーは、この譲渡直後の2003年10月15日に破産し、2004年9月24日には破産廃止が決まり、法人格も消滅しました。その時点で、税金の滞納も抱えている状況でした。

その後、WINJも2006年11月1日に放送機器メンテナンス名目で放送を休止し、結局は再開することなく、2007年11月14日に放送法に基づく委託放送事業者の認定が取り消されました。この一連の出来事により、BSデジタルラジオ放送の歴史は、2011年10月に放送大学が新たに参入するまでの約4年間にわたって途切れることとなりました。

関連項目

• - セント・ギガ
• - World Independent Networks Japan

公式サイトは、ウェイバックマシンによって2003年9月20日にアーカイブされた情報が残されています。

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